料理とワインの見事なコンビネーション
さて、後回しになったが、デルタ航空のサービスを語る上で欠かせないのが機内食だ。洋食を考案するミッシェル・バーンシュタイン氏は、アメリカ南部最優秀シェフにも選ばれた腕を持つ。また、デルタといえば、ワインのセレクションの良さに昔から定評があるが、現在は、ソムリエ教育国際機関「ザ・コート・オブ・マスター・ソムリエ」が認定する世界に15人しかいない女性マスター・ソムリエの1人であるアンドレア・ロビンソン氏が厳選したワインを提供している。
デザートはチーズと新鮮なフルーツ、バニラアイスクリームサンデー。ポルトガルのデザートワインとチーズ、フルーツのハーモニーが素晴らしく、特にチーズは独特のにおが消え、おいしさだけが口の中で延々と続いた |
羽田到着前の2食目。「朝食イングリッシュマフィン スクランブルエッグ、ほうれん草、チェダーチーズ トマトとターキーカナディアンベーコン添え」 |
ミッシェル氏が考えた食事にアンドレア氏が選んだワインを合わせて味わっていると、2人が機内食のプロであることを実感する。機内では気圧の関係で、ワインの香りや食の風味が地上で味わうときとは違うものになってしまう。そうした制約の中で、どうすれば食事をおいしくできるのかを2人は知り尽くしているのだと想像できる。ワインのセレクションで有名。あるいは機内食が良質。そういう航空会社は少なくないが、その両方のコンビネーションが見事な航空会社はそうあるものではない。
ビジネスクラスと聞いて、縁遠いものと感じる方もいるかもしれないが、首都圏からロサンゼルスへの直行便を運航する航空会社は数多く、割引運賃も出やすい。さらには、マイレージでのアップグレード特典で乗ることもできる。今回のの体験を通して、デルタ航空の「ビジネスエリート」はこれだけの空港サービス、機内設備、機内食、そしてホスピタリティを提供しており、間違いなく最高レベルであると共に、価値の高いビジネスクラスだと実感した。