2011年7月2日(土)に全国ロードショーとなった劇場映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』。コミックス、TVアニメ、ゲーム、ノベライズと幅広く展開される『鋼の錬金術師』の最新映画がついに公開された。
シリーズ累計5,000万部を突破する荒川弘氏の人気コミックス『鋼の錬金術師』。昨年、原作コミックスとTVアニメがほぼ同時に終了してからおよそ1年の時を経て公開された本作は、禁忌をおかした錬金術師の兄弟、エドワード・エルリック(エド)とアルフォンス・エルリック(アル)が、失われた自分たちの身体を取り戻すための旅の途中に起こったある"事件"を巡って展開される完全オリジナルストーリー。原作ファン、TVアニメファンには、まさに待望の劇場作品に仕上がっている。
そこで今回は、エドワード・エルリック役の朴璐美とアルフォンス・エルリック役の釘宮理恵が、公開初日の舞台挨拶を終えた直後に語ってくれた作品の魅力、そして『鋼の錬金術師』にかける想いについて紹介しよう。
朴璐美と釘宮理恵が語る劇場映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』
――まずは公開初日を迎えた感想をお願いします
朴璐美「私はAB型のひねくれ者なので(笑)、これまで、作品公開ということにわざと向き合わないようにしていて、作品自体も舞台挨拶が終わってから観るようにしていたぐらいだったのですが、今回は珍しく、本当に初めてに近い状態なんですけど、きっちりと向き合った感じですね。試写会のときに印象的だったのは、上映が終わった瞬間、プロデューサーが2階から身を乗り出して、観客の方の反応を確かめていた風景なのですが、私自身も皆さんがどのように受け止めてくださるか、すごくドキドキしちゃって、不安でもあり、楽しみでもありといった感じでした。こんなにドキドキワクワクした公開初日を迎えるのは、私自身本当に初めてのことですね」
――本日、実際に舞台挨拶で、作品を観た方の前に立った感想はいかがですか?
朴「舞台に立つまでは怖かったですね。一回目の舞台挨拶は上映前に行われるものだと勝手に勘違いしていたものですからよけいに。観る前の方だったら、観終わった直後のテンションが直撃しなくて済むと安心していたのですが、初っ端から観終わった方との対面だったので、余計に怖くなりました、『みんな、どんな感想を抱いているんだろう』って。でも、すごく温かい拍手で迎え入れていただいて、ほっとしましたし、本当にうれしかったです。最近Twitterを始めたんですけど、こんなにTwitterを見た日はないです(笑)。それぐらいワクワクドキドキしていました」
――公開初日を迎えた感想について、釘宮さんは?
釘宮理恵「今日が公開初日で舞台挨拶をするということは、事象としては理解していたのですが、いざ舞台に上がってみると、劇場中が映画を観た方の満足感や熱気に満ちあふれていて、その瞬間、一気に心拍数が上がるのを感じました。これが実際に映画を観た方の生の反応なんだと思うと、私自身はまだ劇場で作品を観ていないのですが、急に実感がわいてきて、皆さんの反応にちょっと感動し、胸が熱くなりました。朴さんが皆さんに『楽しかった?』って聞いて、その反応がすごく良いのをみていると、そんなすばらしい作品に関われたことを幸せに感じる気持ちが身体中を駆け巡っていくんですよ。本当に熱い瞬間でした」
――今回の映画化の話を最初に聞いたときの感想はいかがでしたか?
朴「最初に話を聞いたのは、ちょうどTVシリーズの収録がクライマックスに差し掛かっている頃だったんですよ。話を聞いたとき、もちろんうれしいという気持ちもあったのですが、それよりも目の前にある『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』を自分たちの中でどのように完結するかということに集中している状態だったので……」
――そんな先のことまでは考えられなかった?
朴「もったいないことをしたなって思います(笑)」
釘宮「映画化という大きな感動をちゃんと味わうことができなかったんですよね。はい、とりあえずそれは置いておいて、みたいな感じで(笑)」
朴「もう本編のことでいっぱいいっぱいの状態でした」