展示もイベントも大きな盛り上がり
カンファレンス会場を出ると、TRYXのデモンストレーションエリアは大賑わいだ。実際に触ってみると、フレームを持つことでカムコーダーのように安定した動きが可能になり、しかもまるでスマートフォンのように小型であるのも実感できる。随所にディスプレイされている絵画風ビジュアルが、実はこのデジカメで手軽に作れるHDRアートと知って驚く参加者たちも、あちこちに。
一方、ステージには、全米から集まったニッキー・ミナージュの"そっくりさん"達が。一般公募し、ファン投票で選ばれたファイナリストの8名だ。どこまで似ているかはひとまず置いておくとして、熱烈なファンなのが力一杯伝わってくるし、場内を埋め尽くすニッキーファン達の声援もすさまじい。
いよいよ、ライブがスタート
まずはR&Bの若き獅子たちザ・ルーツ。フィラデルフィア出身の彼らが、ところ狭しとステージを駆け回りながらエネルギッシュな演奏を繰り広げる。ロックありR&Bあり、ヒップホップにラップ、ネオ・ソウルにスカと多彩な要素をふんだんに散りばめた楽曲が、オーディエンスをどんどん湧かせていく。
実力派ミュージシャンの彼らは、深夜の人気トークショー「レイトナイト・ウィズ・ジミー・ファロン」の専属バンドの座も獲得し、今やそのゴキゲンなプレイを毎晩、全米に轟かせている。そんな、まさに今が旬のバンドによる、サービス精神たっぷりの楽しいステージだった。
そしてついにニッキー・ミナージュ、登場! 5人のダンサーを従えて、元気でポップなステージを展開する。デビューアルバムからカットした最新シングル「Did It On Em」では、会場一杯のファンが一段と盛り上がった。10~20代の女の子たちの絶大な人気と共感を得ている彼女、強烈な個性派ファッションが目を惹きがちだが、その実、耳の肥えた音楽評論家から高い評価を得ているほど、確かな音楽性を備えている。あらためてそれを実証する、骨太で楽しいライブであった。
後半、「カシオ! TRYX!」とニッキーがシャウトする。「このイベントに参加できて本当に感謝しています。だって私は、NYクイーンズ地区出身の普通の女の子。そんなコをこんなに認めてくれるみんなに感謝! ありがとうカシオ!」
オーディエンスの声援がますます大きく拡がっていく。
元気な女の子達のパワーは、そのまま社会の原動力だ。そして、次の時代をも予感させる。そんな生命力に溢れた、カシオTRYXイベントの一夜であった。