2010年度にWLDCは45~50万台の需要を創出
一方、PCメーカーやソフトメーカー、周辺機器メーカー、量販店など参加するWDLC(ウィンドウズ・デジタル・ライフ・コンソーシアム)の活動についても報告された。
WDLC事務局長である笠原健司氏(日本マイクロソフト コンシューマ&オンラインマーケティング統括本部パートナー&マーケティングコミュニケーションズ本部長)は、「2010年度には105万台の地デジPCが出荷された。JEITAの試算では、2009年度の59万台の実績に対して10%程度の増加を見込んでいたが、それに40~50万台の上乗せができた計算になる。WDLCの活動においては、380万人の購入意向者を創出でき、そのうち12~13%がPCを購入した。ここから逆算しても45~50万台の需要を創出できたと考えている」と、WDLCの活動によって地デジPCの購入が促進されたことを示した。
WDLCでは、年間1,000万台のコンシューマPC需要の創出を目標に取り組んでおり、「こうした需要の創出の積み重ねによって、1,000万台規模にまで市場規模を引き上げたい」とした。
また、「政府の発表によると地デジの世帯普及率は95%となったが、これはリビングルームの大型テレビの普及を指したものであり、書斎やベッドルームではまだアナログテレビが残っている。パーソナルユースには、テレビ、ブルーレイ、PCの1台3役を果たす地デジPCが適しており、あと39日となるアナログ停波まで、PCによる地デジ化訴求を展開していく」と語った。
WDLCでは、「パソコンも地デジカ!!」というこれまでのメッセージとともに、「乗り遅れには、十分ご注意ください。」のメッセージによって、地デジへの移行期限が近づいていることを示す。また、WDLCとしては初となる新聞折り込みチラシのほか、東京や大阪地区での駅貼りポスターを展開。最新地デジPCタッチ&トライイベントを、7月2、3日には、大阪のなんばパークスキャニオンコートで、7月9、10日には新宿東口ステーションスクエアで開催する予定も明らかにした。
量販店でもキャンペーンには期待大
量販店では、日本マイクロソフトが夏商戦向けに展開する「やっぱり、いいね! Windows PC」キャンペーンに対する期待は大きい。
東京・有楽町のビックカメラ有楽町店本館では、「4月以降、PCの販売は前年実績を上回る売れ行きをみせている。夏商戦においても前年実績を上回ると見込んでおり、地デジ搭載PCや節電効果の高いPCの売れ行きを期待している」(ビックカメラ有楽町店本館5階・吉岡智洋主任)とし、「Windows PCだからこそできる使い方も多い。ハガキを作成する場合にも、ハガキ作成ソフトを利用したり、Wordを利用するなど、それぞれの利用環境にあわせて作り方を広く選べる点もWindows PCならではの特徴といえる。地デジ搭載PCも、前年に比べて販売台数が大幅に伸びている」としており、日本マイクロソフトの夏商戦向けキャンペーンによって、Windows PCの販売に弾みをつける考えだ。
また、東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaでは、「震災後には、バッテリー駆動時間の長いノートPCを選ぶ例が増加しているほか、ひとり暮らしをしている人がメインのテレビとして地デジPCを購入していく例も多い」(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba パソコン専門チーム・浅田竜一氏)としている。今後、キャンペーンと連動した展示を増やすことで、夏商戦での地デジPC訴求などを加速させる考えだ。