日本マイクロソフトは、6月15日、コンシューマ製品群の夏商戦向け事業戦略について発表した。「やっぱり、いいね! Windows PC」をキーワードに、各種キャンペーンやイベント、新たに結成された「マイクロソフトOffice2010応援隊」と呼ばれるPC初心者の女性たちによる実演などを通して、Windows PCの訴求を図っていくという。
地デジ、スレート、多彩なバリエーションの3点を訴求
日本マイクロソフトのホーム&エンタテイメント事業本部リテールビジネス事業部長・五十嵐章執行役は、「2011年5月におけるコンシューマPCの販売実績は、前年同月比24%増となり、震災後、PC需要は急速に回復している。震災によって、PCがインフラとして有効であるという認識が広がり、PCの買い換え、買い増し、新規購入が増加している。また、地デジ完全移行前の駆け込み需要もあり、フルスペックのしっかりしたPCを購入するという動きが出ている」とし、「この夏は、Windows搭載PCによって日本を元気にしていきたい」と語った。
夏商戦向けには、「やっぱり、いいね! Windows PC」をキーワードに、地デジ搭載PC、スレートPC、多彩なバリエーションという3つの観点からWindows PCならではの特徴を訴求していくことになるという。
さらに、「この夏はWindows PCで元気に」をキャッチフレーズとして、「シェアスマイル」キャンペーンを展開。Officeで利用できる手作りテンプレート、Windows Live SkyDriveを利用した写真の共有提案、ビデオチャットの提案を通じて、「楽しむ」「広げる」「つながる」という観点から訴求する。
このキャンペーンでは、EnterキーやSHIFTキーに貼ることができるスマイルシールを用意して店頭で配布。100種類の体験ギフトプレゼントや、Windows 7購入者を対象にした10,000円のキャッシュバックなどを展開。さらにソフトバンクBBとの協業により、HDウェブカメラを2台セットにした「LifeCam KIZUNA Pack」を7月1日から発売し、ビデオチャットの導入促進につなげる。
「LifeCam KIZUNA Packは2種類の異なるカメラをパックにした。オートフォーカス機能を搭載した上位モデルは、動きが多い子供がいる家庭においたり、キレイに映るように彼女に提供するといった使い方ができる」(五十嵐執行役)とした。
そのほか、6月25、26日は、JR新宿駅東口前の新宿ステーションスクエアで、「シェアスマイルキャンペーンイベント」を開催。トークショーや、TKOやますだおかだなどのお笑い芸人によるステージが行われる。
さらに同社では、Office 2010の活用総合サイト「楽しもう! Officeライフ」を公開し、プライベートからビジネスにまで活用できる各種テンプレートを毎月50点を更新している。これらを通じて、カレンダーや名刺などを手軽に作成できるようにするほか、それに最適な用紙などのサプライ製品を紹介するなど、より使いやすい環境を提供する考えだ。
PC普及率の向上で市場拡大を目指す
オフィスプレイントール事業統括本部長の宗像淳執行役は、「カナダ市場のPC普及率を日本の市場に当てはめれば、2倍の市場規模が想定される。年間700万台の国内コンシューマPC市場は、1,400万台規模になる」と前置きし、「日本はキーボード文化ではないということに加えて、欧米では行政サービス、医療サービス、教育といった分野でPCが日常的に利用されている。日本ではPCが身近なツールとして浸透していないということが背景にある。コンシューマ向けPCの90%以上にOfficeがプレインストールされており、Officeを利用しやすい環境を提供することでPCの利用促進が図れることになるだろう」とした。
具体的な施策としては、7月3日までの期間、全国11店舗で、「楽しもう! Officeライフ 店頭デモイベント」を開催する。店頭では、マイクロソフトOffice2010応援隊と呼ばれるPC初心者の女性たちが、PowerPointを利用したアニメーション入りフォトムービーの作り方などを実演しながら紹介。誰もが簡単に使えることをアピールする。
なお、日本マイクロソフトが東日本大震災以降に開設した節電情報サイトへのアクセス数が75万ページビューとなったこと、5月から無償配布している「Windows PC自動節電プログラム」のダウンロード数が8万以上となっていることも明らかにされた。