Windows Phone 7で採用されたUI「Metro」は、「地下鉄のように簡単に情報にアクセスできる」(同)ことを目指したUIで、大きなタイルを敷き詰めたようにアイコンが並び、それを上下にスライドさせ、一部の機能ではそこから横にスライドさせて情報にアクセスする、という動作をする。「People」や「Marketplace」「Pictures」などの一部の機能がそうした横スライドに対応しており、こうした機能は「Hub」と呼ばれ、横方向に情報が広がるため「Panorama」と表現される。
ホーム画面に並ぶタイル上のアイコンは「Live Tile(ライブタイル)」という名称で、アプリを起動するショートカットであるとともに、アプリの情報を受信して通知する役割も果たす。例えば不在着信、受信メール数などを表示させることができる。
こうしたUIは、公開されたばかりの次期PC用OSの「Windows 8」にも採用される予定で、マイクロソフトではさまざまなデバイスで同様のUIを実現していくことを狙っており、こうした「大きな方向性」(同)があることから、大場氏は「Windows Phoneで開発を始めると(Windows 8などの)新しいプラットフォームの開発にも一歩踏み出せる」と強調する。新しいUIの中では、例えばPeople Hubでは、通常の電話帳としてだけでなく、FacebookやTwitterなどのSNSの情報も集約できる。Pictures Hubでは、PC経由の画像だけでなく、Facebookなどの画像も取り込んで一覧表示できる。
日本語化の部分では、ロック画面で日本語化表示が可能になり、日本語IMEも搭載。新たに「カーブフリック」機能も採用した。同機能は、一般的にスマートフォンで使われているフリックに加え、濁点や半濁点、促音便の入力が容易になるといったメリットがあるようだ。
マルチタスキングも新たにサポート。戻るキー長押しで起動中のアプリが表示され、素早くアプリを切り替え、すぐに途中から再開できるようになっている。マルチタスキングとタイルの2種類について大場氏は、「今後のアプリ開発、新しいスマートフォンの使い方を提案できる」機能だと指摘。開発者に向けてアピールした。