日本マイクロソフトは8日、携帯電話向けOS「Windows Phone 7」の最新アップデートである「Mango」を国内で初めて披露する開発者向けイベント「Windows Phone Developer Day」を開催し、日本語版の登場に向けて開発者にアプリ開発の詳細を解説した。
Windows Phone 7は、同社が開発する携帯向けOSの最新版として、海外では搭載端末がすでに登場している。新たにMetroと呼ばれる独自UIを採用して自然でスムーズな動作を実現しており、これまでの携帯向けOS「Windows Mobile」から大きな変貌を遂げている。ただ、現時点では日本語UIなどは搭載されておらず、日本市場に端末は登場していない。しかし、Mangoの発表時には端末パートナーとして富士通の名前が挙がったほか、日本市場へ投入することも明らかにされており、日本語UI、日本語入力の開発が進んでいることも明らかにされている。
そうした経緯を受けて今回、日本マイクロソフトでは、アプリ開発者がMango登場に向けた準備を進めてもらえるようにイベントを開催。同社はWindows Phone 7のエコシステム拡大にはアプリ開発者がさまざまなアプリを開発し、Windows Phone 7の魅力をさらに高めてもらう必要があると考えており、開発者向けの支援策を今後も積極的に行っていく考えだ。今回のイベントでは、同社執行役でデベロッパー&プラットフォーム統括本部長の大場章弘氏が登壇して、国内で初めてMangoの開発版をインストールした端末を紹介した。
大場氏はまず、昨秋に発売したWindows Phone 7の現状について説明。Windows Phone 7は、現在まで200万ライセンス以上のOSライセンスが販売され、OEMから製品が登場。Windows Phone 7用の開発ツールは150万以上がダウンロードされていると述べた。Windows Phone 7利用者の93%が満足し、90%が周りの人にも勧めると回答したということで、「開発者から見ても利用者から見ても待ち望んでいた新しいプラットフォーム」だという。
同社にとってWindows Phone 7は「重要な位置づけ」(大場氏)になるという。クラウドへの注力を進め、さまざまなデバイスがインターネットに接続し、必要な情報に簡単にアクセスできるようになったり、ソーシャルネットワークを通じて人々がつながれるような新しい使い方が生まれている中で、「スマートフォン、Windows Phoneの重要性は大きい」(同)。そのため、日本市場に対しても積極的に製品をリリースしたい考えだ。