Androidは次々に新機能を加え、バージョンアップを重ねているが、既存デバイス向けにアップデータが提供されるまでに時間がかかる問題が指摘されている。そこで、新バージョンへの素早いアップデートを実現するためのガイドラインを作成するイニシアチブが設けられた。創設パートナーはVerizon、HTC、Samsung、Sprint、Sony Ericsson、LG、T-Mobile、Vodafone、Motorola、AT&Tなど。まずは、これら参加パートナーからの新しいデバイスについて、デバイスのリリースから18カ月間はハードウエアが対応する限り、最新のAndroidプラットフォームへのアップグレード提供を実現する。
広がるAndroidの世界
現在300以上のAndroidデバイスが存在する。Android Open Accessoryは、これら全てのAndroidデバイスで動作するハードウエアアクセサリーを開発するための、プラットフォームによるハードウエアアクセサリーのサポートだ。まずHoneycombとGingerbread向けにOpen Accessory APIの提供を開始。現在はUSBサポートのみだが、Bluetoothサポートが追加される。さらにAndroid Open AccessoryのリファレンスデザインとなるADK(Accessory Deveropment Kit)を用意している。
基調講演ではまた、Android@Homeという家全体をAndroidのアクセサリーと見なす取り組みのプレビューが披露された。家庭にあるアプライアンスやデバイスのネットワークを構築し、Android OSが管理する。Androidアプリがアプライアンスやデバイスを発見、接続し、コミュニケートできるようにAndroid OSのサービスを拡張しており、GoogleはこれをAndroid@Home Frameworkと呼んでいる。
一例として、Project Tungstenという名称で開発されているMusic Beta向けのAndroid@Homeハブが紹介された。Tungstenデバイスは小さなオブジェのような外観で、Android OSで動作し、常にクラウドに接続している。コンセプトデバイスを使ったデモでは、まずAndroidタブレットからTungstenデバイスの音楽再生をコントロールして見せた。Tungstenデバイスは新しい種類のAndroidデバイスであり、スタンドアローンでも動作する。コンセプトデバイスにNFCタグを備えたCDを接触させると、その楽曲が音楽ライブラリに追加され、同じCDをもう一度触れさせたら再生が始まった。