メンテナンス性のよい筐体デザインと合理的なパーツ配置

オフィスで導入するパソコンは、企業の規模にもよるが管理者が一手にメンテナンスなどを引き受けることも多い。メモリの増設やハードディスクの交換なども、数十台規模になると時間のかかる面倒なものだ。

レノボのデスクトップPCでは、従来からそのあたりに配慮した設計になっており、簡単に内部にアクセスしてパーツ交換などができるようになっている。「M91p Small」のその流れを汲んでいて、ツールレスでの作業を可能にしている。

本体カバーは後方の青いカバー解除ボタンをスライドさせながら、上下位置にあるドットマークの部分を持ち上げることで、簡単に開くことができる設計だ。そのまま90度開くので、内部へのアクセス性がよい。前面ベゼルについても、3カ所のプラスチック・タブを外すだけなので簡単だ。

青いボタンをスライドすることで、本体カバーのロックが外れて開く状態になる

このまま引き上げれば90度までカバーが開く。確実に開け閉めできる方式で、アクセス性も良好だ

また本体内部についても、ワンタッチでハードディスクドライブと光学ドライブを外すことができるなど、メンテナンス性が非常によい。たとえばハードディスクドライブであれば、青いブラケットごとワンタッチで外せるため、あとはケーブル類と保持クリップを外していくだけだ。ハードディスクドライブ本体もねじ止めではなく、ピンで固定するだけなので、手早く交換作業ができる。

光学ドライブについても、ハードディスクドライブのブラケットをどけて、1カ所のロックを外すだけでよい。このあたりの作業性が非常によいので、マニュアルを見なくても交換作業も簡単にできるレベルだ。オフィスで大量にドライブ交換が必要になったとしても、作業時間がかなり短縮できることは間違いない。

ドライブ類が簡単な手順で交換できるため、日常的な管理の点でも省力化が図れる

このように、本体内部のパーツへのアクセス性が良好で、各パーツ位置も作業性のよい合理的なものであるため、メモリの増設にしろクーリングファンの清掃をしようと思った場合にしろ、短時間でパッとできるのがいい。配置がすっきりしているということは、エアフローの面でも有利であると予想できるので、長時間使いっぱなしということも多いオフィスでもメリットになるだろう。

ちなみに、ビジネス向けデスクトップPCということで、モノラルではあるが内部スピーカーを搭載している。小さなことだが、外部スピーカーが不要なことによる省スペース化やコスト低減に貢献する。