iPad 2の外形寸法はW185.7×D8.8×H241.2mm。iPadとの縦横の違いは数mmだが、33%薄くなった。重さは、Wi-Fiモデルが601g、Wi-Fi+3Gモデルは730gだ。iPadと比べると、それぞれ79gと117g軽くなった。

初めて持ってみたときは、それほど軽くなったような印象を覚えなかった。しかし、薄さには驚かされた。iPad 2を持った後にiPadを持ってみて、iPadが重いとは思わなかったが、分厚くは感じられるようになった。

「この重さでこの薄さ」という矛盾した印象を持ってしまう……

iPad 2(左)を体験してしまうと、iPad(右)の分厚さがどうにも気になってくる

iPad 2はデザインの変更によって、iPadよりも格段に持ちやすくなった。スリムになったことに加えて、側面から背面が滑らかなカーブになったため、iPad 2は上手く手のひらに乗ってくれる。筆者の場合、iPadは持ちにくさからほとんど自宅で使っていたが、iPad 2は持ち歩いてみようという気になる。実際、車で出かけるときは必ず持ち出しており、これならスマートフォンをプリペイドサービスに変更して、iPad 2中心に変更した方が快適ではないかと真剣に考えているところだ。

背面がなめらかで持ちやすいiPad 2

iPadを持っていると背面のエッジが手のひらで重みを際立たせる

また、平たい箱のようなデザインのiPadでは、側面のスイッチ類に触れてしまいやすく、いつのまにかサイドスイッチが切り替わっていることがあった。一方、横から見ると台形のようなデザインのiPad 2では、スイッチ類が若干奥まった場所にあって引っかかりにくい。また、サイドスイッチの動きも重くなっている。これはひんぱんにサイドスイッチを切り替える人には不便かもしれないが、個人的には誤動作を避けられるうれしい改善だ。ただし30ピンDockコネクタのポートに関しては、斜めのカーブでコネクタがぐらついて、iPadよりも接続しにくくなった。

正面からだとスイッチ類が隠れて見えないiPad 2

iPadではスイッチ類のわずかな出っ張りがある

iPad 2はケースの出し入れもスムーズ

iPadではしばしば、フィットするケースの出し入れでサイドスイッチが切り替わってしまっていた

30ピンDockコネクタは、完全に接続すればきちんと固定されるものの、差し込むときにぐらついて接続しにくい

iPad 2に付属する30ピンDockコネクタ。爪の形状が変更された

こちらは従来の30ピンDockコネクタ。iPad 2に使用しても問題はなかった

前半では総合的なiPad 2の印象をお伝えするとともに、外観を中心にiPadとの違いをご紹介した。後編では、iPad 2の中身、A5プロセッサのパフォーマンスや3D性能、iPad 2向けアプリについてレポートする。