新しいMacBook Proシリーズのスペックを見ると、バッテリ駆動時間がいずれのモデルも最大7時間と記載されている。前モデルが最大10時間(13インチ)、または最大9時間(15/17インチ)だったことを考えると、若干ではあるものの駆動時間が減少していることになる。

しかし、これには多少補足が必要だ。実は、今回のモデルからバッテリ駆動時間の計測方法が少し変更になっている。従来は「ディスプレイの明るさを50%に設定した状態で、さまざまなウェブサイトをワイヤレスで閲覧し、ワードプロセッサでテキストを編集」して計測していたのを、今回からは「ディスプレイの明るさを50%に設定した状態で、25の一般的なウェブサイトを閲覧」に変わっている。[製品発表時のブリーフィングレポート](http://journal.mycom.co.jp/articles/2011/02/25/mbp/index.html)でも少し触れているが、この25のウェブサイトにはFlashなどの負荷の大きいコンテンツも含まれるため、結果的に従来より駆動時間の公称値が短くなっているということのようだ。

そこで実際のところどの程度バッテリが保つのか、アップルとは異なる計測方法でテストしてみることにした。テスト条件は、輝度を100%にした状態でフルHDのH.264ムービーをQuickTime Playerでフルスクリーン表示し、繰り返し再生するというもの。フル充電状態から強制スリープに入るまでの時間を計測した。テストに使用した機種は13インチモデルと15インチモデル。

輝度を100%にした状態でフルHDのH.264ムービーをQuickTime Playerでフルスクリーン表示し、繰り返し再生をオンにしてバッテリ駆動時間を計測した

バッテリ駆動時間を計測している最中のCPU使用状況(13インチモデル)。グラフィックスによるHD動画再生支援が効いているためにCPUの負荷は小さく、常時10~20%程度だった

その結果、次の表のようにいずれのモデルも5時間以上のバッテリ駆動が可能だった。一般的な映画なら、3本近く鑑賞できることになる。個人的には公称値の半分保てばいい方だろうと思っていたので、ここまで保ったのには少し驚いた。アップルが言う最大7時間という駆動時間は、ユーザーの実感にかなり近い数値なのではないだろうか。

バッテリ駆動時間の計測結果
機種 搭載するCPU バッテリ駆動時間(公称値) バッテリ駆動時間(テスト結果)
MacBook Pro 13インチ Core i7(2.7GHz/デュアルコア) 最大7時間 5時間32分
MacBook Pro 15インチ Core i7(2.2GHz/クアッドコア) 最大7時間 5時間13分