3月中旬からは、電話帳バックアップ機能も提供。電話帳のデータを、ドコモのバックアップセンターに保存し、それを端末にリストアできるサービスだ。対応端末はOptimus chat L-04C、MEDIAS N-04C、Xperia arc SO-01Cの3機種で、事前の申し込みなしで利用できる。

電話帳バックアップのUI

ドコモの基地局を利用した位置情報の提供も3月下旬から開始する。従来、Android端末ではGoogle独自の情報を利用して基地局を使った位置情報を提供してきたが、ドコモ側で公式に基地局情報の位置情報を提供することで、より正確に、より高速に位置情報が検出できるようになる、という。

基地局情報の提供も開始する。画面上は、すでに発表されている災害用伝言板のスマートフォン対応

端末から位置情報の問い合わせが行われると、ドコモのサーバーが緯度経度、エリアコード、エリア名称、住所コード、住所テキスト、郵便番号の情報が返されるアプリからこれを利用して現在地を表示するといったことが可能になる。屋内基地局のIMCSが利用されている場合はピンポイントでの位置取得も可能で、GPS電波の届かない地下などでも位置が取得できる。ドコモの調査では、従来の端末と比べてより正確で高速な位置取得ができたとしている。

対応アプリから現在地取得を行うと、まずは基地局から情報を取得する。会場となった東京・汐留付近だと、このぐらいの範囲で現在地が取得できる

スマートフォン向けアプリで同機能を利用した位置情報を取得するためには、アプリ開発者がドコモへ申請する必要がある。ただ、個人情報保護法にもとづく申請を行うだけで、ドコモ側で審査はしないという。現時点では、駅すぱあとやgiveApp、直感ナビ、乗換案内などのアプリが対応予定となっている。ユーザー側はspモードへの加入が必要だ。

動画配信サービスの「BeeTV」のスマートフォン対応も進める。3月24日から提供を開始する予定で、従来のフィーチャーフォン向けサービスに比べ、高解像度の高画質映像を配信するのが特徴。元の映像に対して、新たに960×480ドットの高解像度にエンコードされて配信される仕組みだ。

BeeTVは3月24日から提供を開始する。50番組以上がラインナップされる

今回発表の3製品はBeeTVをサポートする

配信される番組は全9ジャンル50番組以上となっており、アダルト以外のコンテンツはすべて提供していく予定だという。月額料金は315円で、すべての番組を視聴できる。視聴は3G回線経由のストリーミングのみで、ダウンロードはできない。現時点では無線LAN経由の視聴は行えず、ドコモでは今後無線LAN対応も検討していくとしている。

ドコモの山田隆持社長は、「市場はスマートフォンに軸足を移しつつある」と指摘。「充実したスマートフォンラインナップと新サービスを加えた幅広いサービスでニーズに応えたい」と話す。さらに、iモード端末向けのiコンシェルやiチャネルも今後サポートしていく考えで、「スマートフォンならではの新たなサービスも提供していきたい」(同)という。