Research In Motion(RIM) 共同CEOのJim Balsillie氏は、2月18日までスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2011」で基調講演を行い、同社初のタブレット端末「BlackBerry PlayBook」や新サービス、NFC計画について説明した。
講演はメーカーとキャリアの協業にフォーカスした内容となった。Balsillie氏はまず、メーカーとキャリアが協業して新しいサービスの提供を可能にするものとして、「タブレット」と「支払い/決済サービス」を挙げた。
Balsillie氏は同社の1つ目のタブレットについて、PlayBookを例に挙げて解説した。まずPlayBookの特徴として、「リアルタイムのマルチタスク、SMPなどがもたらす高性能」「FlashをはじめWeb利用に忠実であること」「HTML5、JavaScript、CSSなどのオープンな開発ツールを利用できること」「『BlackBerry Bridge』などのセキュリティや管理機能」を挙げた。これらの特徴を備え、Bluetoothテザリングによる通信、Wi-Fiホットスポット機能が可能なPlayBookは、キャリアにとって大きな魅力になると説明した。
ここでBalsillie氏は、PlayBookのラインナップにLTEおよびHSPA+対応モデルの追加を発表。「4Gサービスを提供するキャリアは、タブレット市場をさらに活用できる」とアピールした。用途が開拓されつつあるタブレットだが、通信が高速になれば利用はさらに進む。タブレットはキャリアにとって大きな可能性をもたらすカテゴリと言える。
続いて、2つ目の支払い/決済サービスについて説明した。Balsillie氏は、キャリアが支払い/決済サービスのプラットフォームを提供するというモデルを紹介。同社のRIMはアプリストア「BlackBerry App World」における取り組みについて解説した。
Balsillie氏はApp Worldの特徴として、多くのアプリストアがクレジットカード決済を採用するなか、キャリアがまとめて課金するキャリア課金が可能な点を挙げた。キャリアはApp Worldをバンドルすることで、手軽にアプリを購入できる環境を提供できる。
Balsillie氏はここで、スペインの通信事業者であるTelefonicaとApp Worldに関するキャリア課金について合意したことを明らかにした。英Vodafoneにおいても、英国で提供しているキャリア課金を他の国にも拡大するとしている。