表計算ソフトの多くは、入力されたデータから、グラフなどの作成機能を持つ。本稿で紹介するするDeltaGraphは、80種類以上のグラフに対応し、作成したグラフのさまざまな編集機能を持つグラフ作成ソフトである(あえて表計算ソフトとしていない点にも注目だ)。データ分析関数を実装し、ビジネスだけでなく科学技術計算にも対応する。2011年2月に最新バージョンの6がリリースされた。そこで最新バージョンを使い、DeltaGraph 6の機能を紹介する。
同ソフトを取り扱う日本ポラデジタルのWebサイトでは、DeltaGraphの評価版も提供している。また、同社Webサイトのグラフギャラリーでは、これらグラフが一望できる。円グラフや折れ線グラフはもちろん、レーダーグラフや散布図、立方ワイヤーフレームグラフなどビジネスからサイエンスまで、データから様々なグラフを作成することで、多面的な分析が可能になる。
図1 DeltaGraph 6のグラフギャラリー |
DeltaGraph 6の新機能
まずは、DeltaGraph 6の新機能を紹介しよう。
- Windows 7(32/64ビット)/Mac OS X 10.6に対応
- 入力可能なセル数が最大8,192,000まで拡張
- Unicodeテキストのサポート
- Windows/Macintosh間におけるファイル形式が完全互換に
- PDF形式でのファイルエクスポートをサポート
- 作成するEPSファイルは、最新のEPSファイル仕様に準拠
- グラフや描画オブジェクトに透明度を適用可能
- 描画機能が改善
- グラフ作成機能が、新たに構築されたツールバー上にアイコンとして表示
DeltaGraphは、非常に多くの機能を持っているが、さらに機能を向上させたという感じである。また、DeltaGraphは、Windows版とMacintosh版が同じバージョンでリリースされているのも特徴の1つである。今回のバージョンアップでは、そのファイル形式が完全互換になった点も見逃せないであろう。
システム要件とインストール
DeltaGraph(Windows版)のシステム要件は、以下の通りである(Macintosh版については、日本ポラデジタルのWebページを参照してほしい)。
OS:Windows XP(SP3以降)、Vista、7。いずれも32/64ビットに対応
CPU:1.5GHz以上の動作クロック
メモリ:1GB以上
HDD:インストール用に200MBの空き容量
標準価格は、シングル版が41,790円、アカデミック版:27,090円となっている。前バージョンのユーザーには、無償アップグレードが提供されているので、手続きに従ってアップデートを行ってほしい。また、教育機関向けにアカデミックボリューライセンスなども用意されている。さて、まずはインストールである。インストールCDを挿入し、セットアップメニューを起動する(図2)。自動起動しない場合には、インストールCD内のsetup.exeをダブルクリックする。
DeltaGraph 6の実行には、他のプログラムが必要となる。不足している場合には、その旨が表示されるので、その指示に従う(図3)。
図3 必要なプログラムがない、もしくはバージョンが古いときに表示されるメッセージ |
筆者の環境では、Java HotSpot(JRE6)、Visual C++ 2005 Runtime、QuickTimeのインストールが必要であった。あらかじめわかっているのであれば、図2から先にインストールをしておいてもよい。必要なプログラムが準備が整ったら、改めてDeltaGraph 6をインストールしよう。特に難しいことはないだろう。
DeltaGraph 6のインストールは完了する |
デスクトップにDeltaGraph 6のショートカットが作成されているので、起動してみよう。初回起動時に認証が行われるので、シリアルナンバーを入力する(図6)。
図6 シリアルナンバーの入力 |
正しくアクティベートが完了すると、DeltaGraph 6が起動する。
図7 DeltaGraph 6へようこそメニュー |
基本的な操作は、ようこそメニューから可能だ。ようこそメニューで[新しいDeltaGraph文書を作成する]を選ぶと、図8のようになる。
「文書1」とあるグラフが表示されるウィンドウ(キャンパス)とスプレッドシートの「データ:文書1」というウィンドウが表示される。