去る12月21日(火)、東京ミッドタウンにて「言葉のデザイン2010」6回目の研究会が開催された。今回のテーマは「新聞・メディア論」。ディレクターを務めるのは、グラフィックデザイナーの原研哉と永原康史の両名。ゲストスピーカーとして、日本経済新聞社デジタル編成局・編成部プロデューサーの山田尚郎、毎日新聞社デジタルメディア局・次長の糟谷雅章、朝日新聞社コンテンツ事業センター・竹原大祐の各氏を招き、“旧メディア”の代表格である新聞各社の取り組みを紹介してもらった。
「紙の新聞から電子メディアとしての新聞へ。本日はそれぞれの現場でどのような試みが行われているかをお聞きしたい。日本を代表する3紙の方々が一堂に会するという意味でも、興味深い内容になるだろうと予感しています」(原研哉)
「かつて大阪には“壁新聞”がありました。その日の出来事をいち早く取り上げて、夕方になると、各社競って地下街に貼り出していた。それがひょんなことから撤去されて、瞬く間になくなってしまった。メディアというものは、ちょっとしたきっかけで失われてしまう。いま起きているのも、そういうことなのかもしれません。今日は広い視点からメディアのありかたをうかがうことができればと思っています」(永原康史)