NTTドコモは3日、クリスタルガラスメーカーのバカラと協力して開発した携帯電話「SH-09C」を3月から発売すると発表した。

バカラ パシフィックの小川社長(左)とドコモの伊藤氏

バカラの花瓶をモチーフにしたカッティングを施した外観や、燭台のイメージを盛り込んだ仏バカラ本社公認の「バカラケータイ」だ。ドコモオンラインショップで5,000台限定発売となり、価格は7万円前後になる見込み。

バカラブランドとコラボレーションしたSH-09C

バカラは、仏ロレーヌ地方にある人口5,000人足らずの小さな村の名称で、バカラガラス製品はすべてこのバカラ村の650人ほどの職人が製造しているものだ。1764年に王立ガラス工場が設立され、1816年からクリスタルガラス作りを開始。長くフランスを代表するガラス製品としての歴史を誇っている。

SH-09Cでモチーフとして使われている燭台「ツァリーヌ」。ちなみに価格は2,100万円

こちらもモチーフとなったバカラカットを施した花瓶セリメーヌ。窯から出した時点では32kgあるものを、16kgまで職人が手作業で削っていくそうだ

内蔵コンテンツなどでは、グラスやタンブラー、シャンデリアなどが使われている

1903年から日本国内に輸入され、84年にはバカラ パシフィックが設立された。バカラ パシフィックは、日本やアジア地域での販売を担当しており、国内に直営店6店舗、直営バー「B Bar」3店舗などが設置されている。日本はバカラ全体の3割が販売される一大市場だという。

バカラを象徴するクリスタルガラス製品としては、ロシア皇帝ニコライ2世の皇后のために1896年に製造された燭台や重さ16kgの花瓶セリメーヌなどがあり、グラスやタンブラーなど、幅広いガラス製品が存在している。

今回のSH-09Cは、ドコモのラインナップでは「SH-09B」をベースにした端末で、ブランドカラーであるバカラレッドを採用したボディが特徴だ。