ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は27日、「PlayStation Meeting 2011」にて、次世代携帯ゲーム機であるコードネーム「Next Generation Portable(NGP)」を発表したのは既報のとおり。
このレポートでは「Next Generation Portable(NGP)」について述べられた「PlayStation Meeting 2011」登壇者のコメントを中心に、実機デモなどの様子も交えてお伝えする。また、最後に独自の発売日予想も行っているので、こちらにも注目してもらいたい。
「PlayStation Meeting 2011」の開会直後にステージに現れた平井氏は、「今回のPS Meeting、このような形で開催するのは、大変久しぶりなことです」と前置きし、「このような機会をいただいて、パートナー、デベロッパーの方々、多くのユーザーの皆様とプレイステーションビジネスの可能性とその展望をお話できるということで、非常にわくわくしております。実は今月3日にラスベガスで行われたコンシューマエレクトロニクス(CES)で、ソニーから近い内に重要かつ戦略的な様々な商品やサービス、そして取り組みについて紹介できるでしょう、というお話をさせてもらったばかりですが、まず先頭を切ってSCEがこのようなビジネスのダイナミズムを共有する時間を設けられたことを大変うれしく思います」と述べた。
ここで述べられたダイナミズムとは、Android端末向けプラットフォーム「PlayStation Suite」であり、「NGP」でもあることは言うまでもない。今回の「PlayStation Meeting 2011」で発表された事項は、マスコミ側に属している筆者ですら、「"PSP2"が発表されるかもしれない」というレベルにとどまり、有象無象の噂だけが耳に入ってくるだけだった。
さて、これまで様々なメディアで噂され、"PSP2"と仮称されてきたプレイステーション・ポータブルの次世代機だが、実際に発表された「NGP」はかなりインパクトのある製品となっている。そもそも次世代機"PSP2"の予想では、「画面の大型化」「アナログスティックを左右に搭載」「背面タッチパッド」などといった、ハード自体におけるユーザビリティの改善に主眼が置かれたものだった。
しかし蓋を開けてみれば、その予想は大きく覆され、携帯ゲーム機としての必要・希望用件が全部入りに近いスペックを有する携帯型ハードとして登場した。ボディはプレイステーション・ポータブルの4倍の解像度(960×544)を誇る5インチの有機ELディスプレイを搭載しつつ、サイズは182.0(W)×18.6(H)×83.5(D)mmと、PSP-3000の寸法の約169.4(W)×18.6(H)×71.4(D)mmと比べても、幅が+12.6mm、高さは±0mm、奥行きが+12.1mmというレベルに収まっている。
しかも、静電容量方式のマルチタッチスクリーン、背面タッチパッド、前後にカメラ、6軸検出システム(3軸ジャイロ・3軸加速度)、3軸電子コンパス機能、そしてアナログスティックを2本装備するなど、まさにユーザーがゲームを遊びつくすために望んでいた現行のデバイスが全て入っているマシンと言っても過言ではない仕掛けが搭載されている。