新曲の感想と聴きどころ

■萩原雪歩「何度も言えるよ」
浅倉「今までの雪歩の歌には、明るいものももちろんあったのですが、けっこうサイバーチックといいますか、『Kosmos, Cosmos』だったり、『First Stage』だったり、感情を込めるというよりも、感情を抑えたクールな雪歩を表現することが多かったと思うんですけど、今回の『何度も言えるよ』は、すごく明るくて、17歳の等身大の雪歩、アイドルという部分よりも、普通の女の子としてのかわいらしさをすごく強調して作ってくださっている歌で、本当に明るくて楽しくて、聴いているとウキウキするような、雪歩のかわいらしさをすごくアピールした曲になっています。レコーディングもすごく楽しく、すごく順調にできました。コーラスや途中の追いかけっこの部分も、今回はすべて自分でやらせていただいたので、全編に渡って、いろいろなところに雪歩が隠れている、そして息づいている曲になったと思いますので、何度も聴いていただいて、皆さんのお気に入りの曲になったらいいなと思います。雪歩といえば『何度も言えるよ』というぐらいのイメージを作っていけたらいいなって思う曲になりました」

■双海真美「ジェミー」
下田「今までは基本的に双海亜美として歌うことがほとんどで、こういったアルバムのときは真美と一緒にデュエットをすることもあったのですが、今回は真美のソロです。『アイドルマスター2』という作品は、これまでより半年後ぐらいの世界が描かれているということなので、やっぱり彼女たちもちょっと成長していたりするので、そんな彼女たちの心情や環境の変化というものが、けっこう皆さんそれぞれのソロ曲にも出ているのではないかと思います。真美も中学生になったということで、少しだけ大人の女の子になりまして、珍しいことに、すごくかわいらしい恋愛ソングになっています。作詞の方がすごくいろいろなマジックを施してくださっていまして、ちょっとご紹介したいのは、『本当に美しいもの探してね』っていう歌詞があるのですが、『本当に美しいもの』を別の言い方をすると『真に美しいもの』、繋げて読むと『真美』という字になるんですね。探していただくと、これってそういう意味なのかなって思う部分がいろいろ発見できると思いますので、ぜひ歌詞のほうもじっくりと見ていただきたいなと思っております。この曲を最初に聴いたときは、ものすごく王道なアイドル曲だなと思いました。これまで亜美として歌ってきた『スタ→トスタ→』や『黎明スターライン』などは、わりと変化球気味といいますか、クセの強い曲だったので、ここまでストレートな曲が彼女にやってくるとは! ということでちょっと驚いております。1番、2番、そして最後の大サビとあるのですが、一番最後には聴いてくださっているファンの方の心を射抜く作戦が施されておりますので(笑)、ぜひ最後まで聴いていただけたらうれしいなと思います」

■高槻やよい「スマイル体操」
仁後「最初、『スマイル体操』ってどういう意味なんだろう? っていうことで、レコーディングの前に作詞のyuraさんと話をしていたのですが、生活をしていくことにせよ、何をするにも身体を動かすから"体操"だよねっていう意味が込められている詞になっておりまして、何するにもいつも笑顔で、みんなでニコニコしたら、すごくいいことがあったり、ハッピーになれるのではないかという気持ちがいっぱい込められた歌になっています。ただの体操の歌ではないです(笑)。歌詞をよく読んでもらえると、ちょっとほろりとするような歌詞になっているのですが、それをやよいらしく、明るく元気いっぱいに歌っています。『キラメキラリ』を歌って、『ゲンキトリッパー』を歌って、今回もちょっと雰囲気のちがった感じの曲調になっているので、また新たなやよいの声が聴けるのではないかなと思います。『07 萩原雪歩』、『08 双海真美』、『09 高槻やよい』と順番に聴いて、最後ギャフンとなってくれたらいいなって(笑)。かわいい歌が続いているので、最後にこれかよ! みたいな。タイトルだけを見ていたら、何で最後が『スマイル体操』なんだろうって、自分でもちょっと思いました(笑)」

下田「もうちょっとビリー隊長みたいな曲をイメージしていました(笑)」

浅倉「けっこう激しい感じなのかと思ったら、すごくかわいかったです」

仁後「曲がすごくカッコいい感じだったので、仮歌さんはカッコいい歌い方をなさっていたんですけど、実際に歌ったら全然ちがうものに……。でも、何かやよいらしさが出たのではないかと思うので、何度も何度も聴いてほしいですね。14歳になったけど、やよいはあまり変わっていないです。でも、歌も変わっていないのがやよいのいいところだと思います」

下田「変わらないほうがいいこともある」

仁後「ね。変わらないところが本当にいいところだと思っていますので、そんな変わらないやよいの歌を聴いてあげてください」

(次ページへ続く)