ダイワボウ情報システム(DiS)は1月25日、Androidタブレットを中心としたメーカー、ソフト開発会社らのコラボレーションイベント「DiS×Android展 2011」を都内で開催した。イベントでは、メーカーやデベロッパーらによる講演・セミナーのほか、Android端末やアプリケーション、関連ソリューションの展示が行われた。本稿では、基調講演と展示を中心に、イベントの様子を紹介する。

基調講演では、日本Androidの会 会長で早稲田大学大学院客員教授の丸山不二夫氏が登壇。「クラウドとクラウド・デバイス」というテーマで講演を行った。丸山氏はまず、日本Androidの会の会員数が1万5000人を超えたことについて触れ、Androidへの注目が高まっていることを示した。

基調講演を行う日本Androidの会 会長 丸山不二夫氏

日本Androidの会の会員数が1万5000人を突破

続いて、今日ではハードウェアの高機能化と低価格化が進んでいることを指摘。ハードウェアの処理能力が指数関数的に増大していて、過剰な状態であり、その過剰な能力が個人のコミュニケーションや情報共有のために消費されていると述べた。また、ネットワークの利用も爆発的に増大しているとし、その例としてTwitterやFacebookが驚異的な成長を遂げていることを挙げた。さらに、iPhoneの登場により米AT&T社のトラフィックが3年間で50倍に増大したことを紹介。企業よりも個人や家庭でのIT活用が進んでいて、IT技術が「コンシューマ(=消費者)化」していると指摘した。

さらに、音楽、映画、出版、放送などのメディア産業が、クラウドとクラウド・デバイスによって今後10年でダイナミックに変化するだろうと予測。そして、その変化のすべてと接点を持つのがAndroidであると述べた。その上で、機能面やビジネスモデルで先進性がある「ガラケー」が普及している日本には、潜在的な可能性があるとした。

最後に、日本のAndroid開発者は国内市場ではなく、グローバルな市場を狙うことが重要だとし、現在、世界2位のAndroidマーケットへアプリのアップロード数で世界1位を目指し、Androidで日本を元気にしていきたいと述べた。

Androidマーケットへのアップロードで世界No.1を目指す