続いて、Apple MailからOutlook 2011へのインポートについて見ていこう。

ここで気になるのが、メール以外のアイテムのインポートについてだが、もちろんその点も心配ない。Apple アドレスブック、iCalのデータもしっかりインポート可能だ。個別の対応が面倒に思えるかもしれないが、それぞれ簡単な操作でインポートできるので、メール、予定、タスク、連絡先のデータをぜひ集めてみてほしい。一つのソフトですべての情報を管理する利便性の高さをきっと実感できるはずだ。

それでは個々のインポートに関するポイントをチェックしよう。まずApple Mailでは、保存されているメールのほか、Windows版Outlookからはインポート不可能だったアカウント設定もインポート可能。さらにルール、署名の情報もインポートすることができる。

アカウント設定がインポートできるので、Outlook 2011の初回起動時の画面から「インポート」をクリックしてインポート用ウィザードを使うのが手っ取り早い。インポートの項目で[他のアプリケーションからの情報]を選び、インポート元のアプリケーションでApple Mailを選択、その後インポートするアイテムの取捨選択が行える。

初回起動時に(または[ツール]タブで)[インポート]をクリックし、[他のアプリケーションからの情報]を選択(右)。インポート元のアプリケーションとして[Apple Mail]を選択しよう(左)

インポートする内容はチェックの付け外しで選択可能だ

インポートが終了すると、[Mailデータ]フォルダが作成され、そこにApple Mailにあったメールが収納されている。Outlook自体で受信するメールは一番上の[受信トレイ]に追加されるので、別のアプリケーションから持ってきたメールは別のフォルダで管理するという点は、前述したWindows版.pstファイルの場合と同じだ。

[Mailデータ]フォルダが作成され、インポートしたメールが収納されている。ここで選択している[Mailデータ]内の[受信トレイ]と一番上の[受信トレイ]は別物。Outlook自体で受信するメールが収納されるのが一番上の[受信トレイ]だ

アカウント情報も同時にインポートされるが、専用のポートを利用するなどイレギュラーな情報がある場合、正しくインポートできないこともあるので、一度送受信を行い、問題があればアカウント情報を修正しておこう。

連絡先情報をApple アドレスブックから取り込むには、シンクサービスを使っての同期が便利だ。Outlook 2011の[ツール]タブで[シンクサービス]をクリックし、シンクサービスをオンにすれば、Outlookとアドレスブックの情報が同期される。

シンクサービスの設定画面。[連絡先のシンクサービスをオンにする]にチェックを付け、同期するアカウントで[このコンピュータ上」にチェック、一番下の追加する連絡先として[このコンピュータ上/アドレス帳]を選択すれば同期できる

一方iCalは、iCal内のデータをカレンダー単位で「.ics」ファイルに書き出せば、Outlook 2011の予定表上にドラッグするだけでインポート可能となっている。

iCalで対象のカレンダーを選択し、[ファイル]メニューから[書き出す]→[書き出す]を選択。「.ics」ファイルとしてデータを書き出そう

Outlookの予定上の上に「.ics」ファイルをドラッグすれば予定とタスクがインポートされる

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