基板設計CADの機能と操作性、パフォーマンスをすべて見直す
講演で仮屋氏は始めに、Triforce(トライフォース)の開発背景と開発コンセプトを説明した。CADの基本要素は「機能」と「操作性」、それから「パフォーマンス」である。
求められる「機能」をプロセスで考えると、「編集/検証/出図」機能、「ほかの設計プロセスとの協調」機能、「ITインフラとの連携」機能になる。最近では特に、ほかの設計プロセスとの協調やITインフラとの連携といった横のつながりに対する要求が強いという。
一方で設計対象で考えると、始めに説明したように「プリント基板」だけでなく、「(半導体)パッケージ」と「半導体」を含むようになってきた。新しいCADツールは、複数のプリント基板とパッケージ、半導体を統合して取り扱う必要がある。
求められる「操作性」をグラフィックス視点で考えると、これまではX軸方向とY軸方向(基板の面内方向)の操作が中心だった。しかし多層基板やリジッドフレックス基板、部品内蔵基板などの存在を考えると、Z軸方向の操作が必要になってくる。
ユーザー・インタフェースという視点で考えると、これまではマウス入力とキーボード入力が主体だった。マウスは基板の面方向の操作に使うが、厚み方向の操作にはメニューのプルダウンとキーボード入力が必要となる。