「ATOK Pad for Windows [ベータ3]」 |
既報の通り、「ATOK Pad for Windows [ベータ3]」が公開された。今回はこれを見ていこうと思う。「ATOK Pad for Windows [ベータ3]」はジャストシステムの日本語入力システムのバリューアップサービスという形でユーザーに提供される。ATOKユーザーは、ご存じだろうがバリューアップサービスでは時折、ポップアップでこのうれしいお知らせが届く。登録ユーザーはこれらバリューアップな機能をインストールするか否かを判断して、気に入ればインストールして堪能することができるわけである。ベータ3では、EvernoteやTwitterなどとの連携も図られており、一段とグレードアップした。
「ATOK Pad for Windows [ベータ3]」起動画面 |
入力変換時にYahoo!やはてな、kotobank事典などの各種Webサイトからの用語検索も行えるATOKダイレクト、会社四季報掲載企業の詳細情報を表示する会社四季報 企業名変換辞書など果敢なアップデータを配信している。「ATOK Pad for Windows [ベータ3]」もそんなアップデータのひとつであるが、少々ほかのアップデート趣が違う。独立単体のアプリケーションとしての色が濃いものだ。こういうアップデートはまさに突然のプレゼントのようで、うれしいもの。
ATOK Padは端的に言えばメモ。もしくは付箋のような役割を果たすわけだが、そこは普通のメモとは違う。PCで作業中にふと頭に思い浮かぶこと、もしくは業務に従事している際に忘れてはいけない大事な案件が伝言された場合にみなさんはどうするだろうか?せっかくPCの前に座して作業しているわけであるから、デジタルに処理したいものだ。
メモ帳、もしくはデジタルな付箋ソフトを立ち上げるか、Webのスケジューラーなどに書き込むのではないだろうか。これらの動作には、スタートメニューからアプリケーションを立ち上げる手間、もしくはデスクトップ上のショートカットアイコンを探し出さなければならない。ATOK Padの場合、[Ctrl]キーを2回コン、コンとたたくだけでシンプルで多機能なメモアプリケーションが直ぐさま立ち上がる。
どのアプリケーションを扱っていてもたとえばブラウザを操作していようが、Excelを操作していようが、[Ctrl]キーを2回連打するだけで入力状態、つまりカーソルがすでにインサートされている状態で起動するので、そのまま文字を入力できる。ATOK Padから抜け出すときには[Esc]キーを押せば、これまた即座に終了する。
メモは複数のメモに対応する構造になっており、新規のメモを作成する場合には[Ctrl]+[N]、メモの一覧を行う場合には[Ctrl]+[O]を押す。初期バージョンではこの機能は実装されていなかったが、格段に応用性が増す。一言でメモといっても重要性や趣味なのか業務なのか、あるいは日付などメモ情報も様々な切り口で分けることができる。
[Ctrl]+[O]での一覧画面からは上矢印、下矢印キーで移動でき、おのおのメモを選択、[Enter]キーで選択中の個別のメモを開くことができる。また、[Del]キーを押すことで削除できる。メモだけの概念的なディレクトリ構造を持てるようになった。あらかじめ、各種メモに趣味、仕事、重要などの区分を設定しておき、メモを管理するという使い方もあるだろう。