MobileFocusではやたらマッチョなアメリカン携帯が登場
一般来場者が中心のCTIAとは異なり、併設イベントのMobileFocusは一部の報道関係者限定で行われる製品やサービスのお披露目会だ。新製品などの展示は少ないが、大手に混ざって中小ベンダーが小さなブースを構えて各社ユニークな製品展示を行っており、会場をまわっているといろいろ面白いものが発見できる。
今回一番目についたのは、Sonim Technologiesの携帯電話「XP1300 Core」だ。Sonimはもともと"頑丈"な携帯電話の開発で知られるシリコンバレーのベンチャーだが、今回発表されたXP1300 Coreはとにかくアメリカンなマッチョさが前面に押し出されている。
ブース手前には石が置いてあり、来場者に携帯を手にとって実際に投げつけて頑丈さを確認してほしいという趣向だ。防水機能もあり、水深2メートル程度なら沈んでも全然問題ないという。しかもデモでは水に沈んだ状態のまま携帯電話を呼び出すことにも成功している。機能的にはメディア再生機能とOpera miniのブラウザや電子メール送受信機能をサポートした一昔前の"メディアフォン"と呼ばれるレベルの製品だが、とにかく頑丈さがすごい。3年保証で無償交換にも応じるとのことで、興味を持った冒険者諸氏にはぜひトライしてみてほしい。
携帯電話展示スペースの足下にはなぜか石が。なんと「わざと落として石にぶつけてみろ」という。2メートル程度の落下の衝撃なら余裕で耐えられるそうだ |
筆者が「こういうのってまず液晶画面からダメになるんですよね」と話すと、こんどは説明員が突然携帯を手にとって液晶面を机の角にぶつけだした。この程度ではびくともしないという |
さらには2メートルほど深さのある魚入りの水槽に携帯電話を沈めて、その携帯電話を通話で呼び出すという離れ業まで。とにかくマッチョな印象の携帯電話だ。耐久性には絶対の自信があり、3年間の無償交換サービスまであるという |
端末系では特に目新しいものはなかったが、前出Sonimの向かいのブースで人を集めていたのがフランスの端末メーカーArchos製のタブレットだ。同社はひたすらタブレット型製品のリリースを続けているメーカーで、個々の製品には「Archos + 数字」の名称がつけられている。今回紹介されたのはARM+Androidタブレットで10.1インチモデルの「101」、7インチモデルの「7」、4.3インチモデルの「43」、3.2インチモデルの「32」の4機種。ここまで小型のタブレットは非常に珍しいが、Archosによればどちらかといえば「高機能な携帯音楽プレイヤー」なものを想定しているという。ちょうどiPod touchに近いイメージだ。価格は101で300ドル、7で200ドルと、比較的手頃な価格が設定されている。
サービスとして興味を持ったのがX1 TechnologiesとFuze Boxのサービスだ。X1はデスクトップマシンなどの環境でストレージ内部のファイルのインデックスを作成し、それをネットワークを通して管理するソリューションを提供する。例えば紹介されたデモでは、500キロメートル以上離れた場所にある同社のロサンゼルス事務所内のPCへとiPhoneからリモートアクセスし、特定ファイルを検索してすぐに取り出す様子がみられた。ファイアウォール越しでも中継用のランデブーサーバが介在するため、どこからでもアクセス可能だという。もう一方のFuze BoxはiPadを使ったビデオ会議用ソリューションを展示しており、音声チャットだけでなく、画像やPDFなど任意のファイルを開いてのプレゼンテーションが可能だ。複数人が同時参加するビジネス会議のほか、医療現場での患者へのプレゼンテーション、教育現場での講義配信など、さまざまな用途を想定しているという。