Androidマーケットの新機能として紹介されたのが、「Similar」と呼ばれる仕組みで、アプリの紹介ページにタブとして表示される。ここを選択すると、閲覧中のアプリと近いものが表示されるという。また、ティム氏は「OSによってアプリが分断されている」という現状を改善する施策の一環として、Gmailアプリを紹介した。Gmailアプリは、Android 2.2以降のOSに提供されており、優先トレイなどの機能に対応している。このように、OSとアプリを切り分けることで、特定のバージョンでは使えない機能を減らしていく構えだ。このほか、Android 2.2に搭載されているChromeからプッシュでケータイに情報を送信する機能や、テザリングが紹介された。

Androidマーケットに実装された「Similar」のタブ

エラーレポートが分かる開発者用のサイト

Gmailのように、OSとアプリのアンバンドル化を進めていくという

ChromeからAndroidに情報をプッシュで送れる

Android 2.2は標準でテザリングをサポートする

国内に特化した情報として、日本語による音声入力が発表された。この音声入力は、グーグルとオムロンの協力関係によって生まれたもの。処理の一部はサーバーで行われるため、ネットワーク環境が必須となる。ただし、デモでは、Wi-Fiが混信していたためか、実際の処理の様子を確認することはできなかった。ちなみに、日本のマーケットは「端末の数はそれほどでもない」(ティム氏)という状況だが、ユーザー、開発者の利用は活発だ。ダウンロード数で世界5位、アプリ登録数で世界2位となっており、今後の伸びも期待できる。ティム氏は「Androidは巨大で急速に成長している」と語り、モバイルのパートを締めくくった。

日本語音声入力のデモ。通信環境が悪く実際の利用シーンを見ることはできなかった

日本語に搭載されるオープンソースの新フォント

ダウンロード数は世界で5位、アプリ登録数は世界で2位となる

このほか、HTML5やGoogle日本語入力のクラウドAPI化を及川氏が、Google App Engineをフレッド氏がそれぞれ解説した。HTML5に関しては、「次の段階に進みつつある」(及川氏)とし、ChromeにGPUを利用する機能を実装すると語った。これによって、3Dグラフィックの描画などが、さらに快適になるという。また、モーションセンサーの情報を取得するAPIや、ボイスサーチなどもHTML5の特徴として挙げられている。一方のGoogle App Engineに関しては、「エコポイント」やmixiの「mixiFes アプリ」への導入実績が紹介された。「Google App Engine for Business」や、今後のロードマップなども披露されている。

ChromeはGPUアクセラレーションを活用していく

デバイスの方向が取得できるようになる

「Chrome Web Store」も紹介された

エコポイントのシステムにはGoogle App Engineが利用されている

もう1つの導入事例として紹介された「mixiFes アプリ」

「Google App Engine for business」の主な特徴

Google App Engineのロードマップ