グーグルは、9月28日に開発者向けのイベントである「Google Developer Day 2010」を開催した。当イベントの基調講演には、グーグルのジョセフ・ターナスキ氏、及川卓也氏、ティム・ブレイ氏、フレッド・ソオー氏、石原直樹氏らが登壇。慶應義塾大学 政策・メディア研究所の教授である一色正男氏や、VM Wareプリンシパルのソフトウェアエンジニアのベン・アレックス氏も駆けつけた。基調講演は、主にHTML5、Android、Google App Engineに関するものとなる。
Androidの最新事情は、及川氏とティム氏から語られた。まず及川氏は「北米の場合、スマートフォンからのサーチが従来のケータイを超えた」と述べ、グーグルがモバイルの世界で新たなイノベーションを起こしていくことを改めて表明。この分野で取り組んでいるのが、Androidだとした。続けて登壇したティム氏が「PCよりもモバイルの方がはるかにユーザーが多い。ネット接続の手段も、ケータイ経由の方が多くなった」と、開発者にモバイルの世界の魅力を力説した。具体例としてAOL、iモード、iOS、Androidを挙げて、それぞれの普及速度と規模をグラフで解説。「ドコモのiモードはAOLの2倍の速度で普及した。iOSは2億人に届き、過去の歴史を塗り替えている。Androidはまだこれからだが、トレンドは大きく伸びている」とし、Androidのポテンシャルの高さを強調した。それを証明するように、Android端末は1日辺り約20万のペースでアクティベーションされており、現時点で約8万のアプリがAndroidマーケットに登録されているという。