人々の表情や無意識な動作を研究する世界的に有名なウソを暴くプロ・カル・ライトマン博士を演じる

――タランティーノ監督と再び組む予定はあるのですか?

ティム : 「実は、『イングロリアス・バスターズ』(2009年)で、一緒に仕事する予定だったんだけど、スケジュールの都合で断念したんだ。あれはやりたかった」

――どの役だったのですか?

ティム : 「それを言うわけにはいかないよ。僕が油断してる時に、もう一度聞いてみて(笑)。彼は古い友人で、気も合うから、ぜひまた一緒に仕事をしたいね」

――TVの忙しさはどうですか?

ティム : 「8日に1本の割合で作るインディペンデント映画みたいなものさ。同じキャラクターを演じ続けるなんて、舞台のロングランみたいで退屈しちゃうんじゃないかと思っていたけど、実際やってみると、ライトマンの実像が明らかになると同時に、自分自身についても新たな発見がある。この役は本当に刺激的なんだ」

『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間』
微表情学の第一人者として、地元警察や省庁の依頼で事件の捜査協力をしているカル・ライトマン博士が、容疑者の共に次々とウソを見破り、事件を解決へと導くサスペンスドラマ。

――最後に、俳優を志した理由を教えて下さい。

ティム : 「僕が俳優になったのは、悪ふざけが現実になったようなもので、偶然の産物なんだ。ほんの冗談のつもりで学校の芝居のオーディションを受けたら、受かっちゃってね。後には引けなくなってやってみたら、すっかりハマってしまったというわけさ。子供心に俳優になれたら、とは思っていたけど、そんなの子供なら誰しも、空想する夢だろ? それが現実になったのは、すごいことだと思う。今でも時々、自分の生い立ちを振り返っては、"僕がこの世界にいるなんて"と思っているよ。駆け出しの頃は、レイ・ウィンストン、ゲイリー・オールドマン、アン・クラーク、ケン・ローチ、フランソワ・トリュフォーやフェデリコ・フェリーニといった映画人の影響を受けた。ロバート・デ・ニーロに憧れて、彼の猿まねを避けたいのに、どうしてもその演技に引きずられてしまう時期もあったな。そういったさまざまな経験を経た今、グレゴリー・ペックやケーリー・グラント、スペンサー・トレイシーなどの往年のクラシック・スターに注目するようになったんだ」

今や彼自身が多くのフォロワーを生んでいるティム・ロス。その魅力の所以は、彼が役者として常に高みを目指して挑戦し続ける姿にあるのかもしれない。

『ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間 DVDコレクターズBOX』(10,920円 発売元:20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン)は、9月2日(木)よりレンタルスタート。なお、FOXチャンネルでは9月5日より放送スタートする。視聴方法はこちら

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