訪れたのは先に述べたように、ハイスピードエクシリムは高速撮影機能を備えた唯一無二のコンパクトデジタルカメラだ。スポーツクラブや運動会、競技会などでの撮影を重視してデジカメを選ぶなら、真っ先に検討したい機種であることは間違いない。と言いたいところだが、実際に試してみないと真の"おすすめ品"とは言い切れない。

ハイスピードエクシリムの体験会。撮影した写真のプリントサービスや使用したSDカードプレゼントなどの特典も。カシオでは、サッカーチーム「川崎フロンターレ」のオフィシャルスポンサーをつとめるなどスポーツの推進・啓蒙活動にも寄与している

そこで、各地のスポーツイベントにて行われている、ハイスピードエクシリムの体験会に訪れてみた。

過ぎ去ったシーンを撮影するには?

元気よく走りまわるこどもたちの動きはまさに予測不可能。真剣にハイスピードエクシリムを握る父母らとともに、練習中のこどもたちにカメラを向ける。

ただ、連写速度が速くても、「シャッターを切ったタイミングが、ほんの少し遅かった!」という失敗は考えられる。これを防ぐためには、"ユーザーがシャッターを切る前から、カメラが写真を撮っておけばいい"。

過ぎ去ったシーンを撮るなんて、そんな馬鹿なことができるものか、と思われるかもしれない。が、ハイスピードエクシリムは「パスト連写」として、この機能を搭載しているのだ。

「パスト連写」で撮影。実際には、ボールがラケットに当たったあとにシャッターを切っている(連写スピードによって、シャッターを押す前に記録される時間は変わる)

シャッターが半押しされた時点から、カメラが映像を本体内のメモリーにどんどんキャッシュしていき、メモリー領域から溢れた映像は捨てていく。つまり、半押し状態でいる限り、メモリー内にはシャッターを切る直前数秒間分の映像が常にキープされているのである。そして、シャッターが切られた時点で、キャッシュされている映像も含めて画像に書き出すのだ。

これにより、ユーザーはシャッターを切る前のシーンまで手にすることができる。…つづきを読む