世界的な供給不足で品切れが続いているiPhone 4。同モデルに搭載される新機能の中でも注目されているのが充実したカメラ機能だ。本稿ではiPhone 4の動画撮影機能について紹介する。
手軽にHD動画の撮影
iPhone 4では、720pのHD動画撮影が可能だ。撮影した動画は、H.264のMPEG-4動画で、音声は44.1kHz、64kbpsのモノラル。ファイル形式はMOVファイルとなる。
撮影方法は簡単。カメラを起動して画面下部にあるスライドを動かすと、動画撮影モードになるので、主被写体にタッチしてAFを合わせ、シャッターアイコンをタッチすれば動画撮影が開始される。AFは常時動作するコンティニュアスAFで、AF速度も速く、実用的なレベルに達している。録画中も画面にタッチすれば、その場所にAFが動作する。撮影時はLEDライトのオン・オフ・自動が設定できる。ライトは常時点灯するので、暗い場所での動画撮影も十分行える。
だが、静止画と同様に、画面外のものが撮影されるという状況は変わらない。静止画よりも動画は16:9で横に広いはずなのに画面上は3:2の全画面表示しようとするので、写るのに画面で見えない範囲が余計広くなってしまう。ただし、撮影時に画面をダブルタッチすると、上下に黒帯が入り16:9表示になる。再生時は、横持ちでも静止画と違ってきちんと16:9で表示される。
720pに対応したことで、なめらかさが向上し、画質も良くなった。特に裏面照射型センサーによる暗部の画質とRetinaディスプレイによる見栄えの向上により、手軽にHD動画の撮影が可能となっている。
撮影したHD動画は、再生画面上の上部に表示されるタイムライン上の最初または最後をタッチすると、タイムラインが黄色に変わり、指をスライドさせることで不要な部分を削除するトリミングが可能。動画の前後の単純なトリミングしかできないが、決定的瞬間部分だけを残したいといった場合に有効だ。