Lucid Hydra搭載かつRadeon HD 5700オンボードのR.O.G.マザー

R.O.G.シリーズは、ASUSのゲーマー・オーバークロッカー向けハイエンドパーツのブランド。このR.O.G.の新ラインナップで、まず注目したいのが、Intel X58 Express搭載のATXマザーボード「IMMENSITY」だ。最大の特徴は、MSIの「Big-Bang Fuzion」で初採用され話題になった、GeForce/Radeon混載マルチGPU対応化チップ「Lucid Hydra」の搭載である。

R.O.G.シリーズのX58搭載マザーボード「IMMENSITY」

2本のPCIe x16に「Lucid Hydra」実装。大きなヒートシンクの下には見慣れぬ追加チップが

さらに同マザー、オンボードでディスクリート用のGPUを実装しているという特徴もある。展示されていた試作品では、とりあえずATI Radeon HD 5700シリーズのGPUが搭載されていたのだが、製品版で何が載るかは未定とのこと。なお、RadeonではなくGeForceが選択される可能性もあるようだ。GPUが未定ということで、製品価格の方も未定。ただ、そもそもがLucid Hydra搭載のR.O.G.マザーなので、ローエンドGPUが載ったところでそんなに安くはならないだろう。発売時期については、今年の年末を予定。日本向けの発売も検討中だそうだ。

GeForce/Radeon混載マルチGPU対応化チップ「Lucid Hydra」を搭載

そしてヒートシンク下のチップがこれ。Radeon 5700シリーズとフレームバッファメモリだ

R.O.G.シリーズのマザーではもう1枚。AMD 890FX+SB850チップセット搭載のATXマザーで、現行の"Formula"の上位モデルにあたる、「Crosshair IV Extreme」が登場していた。従来モデルとの最大の違いは、PCI Express x16スロットのON/OFFが可能な物理スイッチの搭載だ。メモリスロット付近に、同マザーが備える4基のx16スロットそれぞれに対応した4基の物理スイッチが設けられている。これの使い道だが、マルチGPU動作のトラブル時などに、原因GPUの特定のための切り分けをし易くするものだそうだ。

「Crosshair IV Extreme」の動作デモと、PCIe x16のON/OFF用ハードウェアスイッチ

予定価格1,000ドル以上!! Radeon HD 5870×2基の超ド級カード

グラフィックスカードでは、ASUSが独自にATI Radeon HD 5870×2基を1枚のカードに実装した「ARES」が注目を集めていた。各HD 5870のコアクロックなど各種スペックがダウンクロックなどされることなく、フルスペックのまま実装されている。単体カードとしては最強クラスの性能を発揮するだろう。

ATI Radeon HD 5870×2基搭載の「ARES」

ただ、スペックがスペックだけに、価格等も凄いことになっている。まず価格は未定だが1,000ドル"以上"を予定。消費電力については、このカード1枚のシステムで750W電源が必須とのことなので、まぁ最大400Wくらいは消費してしまうのだと思われる。なお、日本国内向けにも発売の予定だが、世界で本数限定発売の製品だそうなので、入ってきても極少数になりそうとのことだ。

巨大ヒートシンクと8pin+8pin+6pinの補助電源も迫力満点

グラフィックスに関連して、発売日価格ともに未定の参考出展だったが、少し面白かったオプションパーツが、「R.O.G. Xpander」。マザーボードの拡張スロット部分を切り取ったような形状のエクステンションボードで、基板上に4基のPCI Express x16スロットを備えている。これには、PCIeの拡張でおなじみの「nForce 200」が搭載されており、マザーボード上のPCI Express x16スロットを利用してこのボードを接続し、x16を拡張できるという製品だそうだ。

nForce 200搭載のPCIe拡張ボード「R.O.G. Xpander」