実際に試してみると、サイズが変わるために逆に誤入力してしまったこともあったが、慣れてみると、確かに入力は速くなったように思う。いずれにしても、キー無効化やキーの大型化によって、「E」の隣の「W」を誤って押してしまった、というような誤操作が少なくなるような仕組みになっている。変換候補は、キーボードの真上に表示され、POBoxでも定評のあった予測変換によって、次々と候補をタッチしていくことで文章を作成できる。
キーボード下部には「、。?!」の4つがあり(赤枠で囲まれた部分)、タッチして入力できるが、さらに左右にフリックすると、括弧の入力やスペース、中黒(・)、三点リーダーなどの記号入力ができる。日本語では頻繁に使われる記号で、素早く入力できる |
本体を横にすると、さらにキーボードが大きくなるので、打ちやすさに応じて使い分けるといいだろう。
キーボード左下にある「文字」キーをタッチし、ポップアップから携帯アイコンをタッチすると携帯風の10キー入力になり、「全」「半」はそれぞれ、英字の全角半角入力ができる。英字入力の場合、キーボードが変化することはないが、予測変換機能は備えている。
携帯風10キー入力の場合も特別な機能は用意されていない。携帯と同様に、「あ」を5回押すと「お」になる、といった形の入力だ。予測変換に関しては同様に機能する。
キーボードの顔文字アイコンをタッチすると記号入力ができ、全角半角記号、顔文字をそれぞれ選択できる。
キーボード入力は、総じて快適で、特に不満なく利用できた。POBox Touchの変換精度は良好だし、キーが変化する工夫も十分成功していると思う。動作も機敏で、長文入力でもない限り、特に問題なく文字入力はできそうだ。
また、Androidのメリットの1つとして、日本語IMEを変更できるという点も挙げておきたい。日本語入力では、オムロンソフトウェアが「iWnn IME」を開発しており、基本的な機能はオープンソースで提供している。これを利用したIMEがいくつかAndroid Market上でも配布されており、使い勝手や機能に応じて自由にユーザーが選択できるようになっている。
キーボードの工具アイコンをタッチして立ち上がるポップアップから「キーボード種別変更」を選び、任意のIMEを選択する |
これはsimejiの画面。「あ」にタッチして、そのまま下にフリックすると「お」が入力されるフリック入力をサポート |
こうしたIME群は、iPhoneの文字入力でおなじみのフリック入力をサポートしているものも多く、さらにインターネット上に変換辞書を置くSocial IMEにも対応することで、既存の辞書にない語句の変換もできるといったメリットもある。