「表情を褒められると嬉しい」

――映画や舞台、ドラマなど、様々な作品に谷村さんは出演されていますが、どんなお仕事が好きですか?

谷村「何が好きか、向いているかは、わからないんですけど、最近やっぱり舞台を一回経験してから、色んな面で強くなったとは思いました。精神面も、その場の対応も。何というか、起きる事に対応出来るようになったような気がします」

――今年も6月に舞台が予定されていますね。

谷村「そうですね、また多分違った感じにはなると思うんですけど。私の芝居のクセというのが最近分かってきたんです。結構『あぁ、自分はここがダメなんだな』と凄く明確に分かってきて、それを意識して時間をかけてお芝居できるのも、舞台ならではだったりするので、やりがいがありますね」

――谷村さんの駄目な部分というのは、具体的にはどういう部分なのでしょうか?

谷村「私は基本、自分のお芝居に自信がないので、全部のセリフの語尾が下がるんですよ。だから最後までセリフがはっきり言えない部分があって……。取材のときもそうなんですけど、それを注意されます」

――逆に褒められる部分は?

谷村「表情ですね(笑)。ちょっとした不意に見せる表情が上手いと言われます。だから明るい役を演じてて、不意にこうちょっとした瞬間の表情とかがあまりにリアルだから、明るい役がウソに見えちゃう時もあるみたいです(笑)。でも、表情を褒めてもらえるのは凄く嬉しいですね。よく監督さんに、『あまりセリフを言わせたくない』と言われちゃいます(笑)」

坊主頭にした時の本音は……

――谷村さんは『おにいちゃんのハナビ』(2010年秋公開予定)のために髪を丸刈りにされましたね。

谷村「はい、だから今回の作品ではカツラです(笑)」

――今は髪もずいぶん伸びてきましたね。正直、坊主頭はどうでしたか?

谷村「まぁ、一応表向きには記者会見でも"色々な髪型を楽しみたい"とか前向きなこと言いましたけど、一応女の子なんで感じることは色々ありました(笑)。でも私は自分の気持ちを後回しにしちゃう人なんです。『おにいちゃんのハナビ』では、自分のお芝居というよりは、私の演じる役柄を見て、演じる他の役者さんたちのことを考えて坊主にしました。私がここで特殊メイクで演技したら、周りの役者さんのリアクションが変わってしまうと思ったんです。本当の私の坊主頭を見たほうが、素で演技しやすいだろうと思ったんですね。映画が凄く好きな分、そういう部分はとことん追求したいです」

――今後の予定についてきかせてください。

谷村「今年公開を控えている映画は、『ボックス!』、『おにいちゃんのハナビ』、『十三人の刺客』、『海炭市叙景』、『行きずりの街』、『HESOMORI-へそもり-』などがあります。6月には舞台も控えています」

――今年だけでも、凄い数の映画に出演されるのですが、働き過ぎではないですか?

谷村「いや、去年に比べたら全然もう申し訳ないくらいです。去年はこの期間で連ドラを2本やっていて、なおかつその間に映画をやっていたので……。今年は、1作1作ごとに凄く集中できる時間が多くて、なんかありがたいですね」

――お休みとかはあるのでしょうか?

谷村「全然ありますよ! でも、過ごし方がわからなくて、今年、ようやく、休日の過ごし方が掴めてきました。これまでは、どう過ごしていいかわからなくて『一歩も家から出たくない』みたいな感じだったんですけど、今年から変わってきました。やっぱり映画を観ることが好きなので、どうしても仕事関係になってしまうんですが、本を読んだり映画を観たりしてます」

――谷村さんの今後の抱負などを教えてください。

谷村「今年の6月で二十歳になるので、それも楽しみなひとつではあるんですけど。お仕事も頑張りつつプライベートも何かひとつ見つけられたらいいなと思っています。やっぱり趣味となると、映画とか舞台とか仕事関連のものが多いので、また違った趣味が見つけられたらいいと思っています」

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(C)2010「やつらは多分宇宙人!」製作委員会

撮影:糠野伸