最後に第2回 次世代照明 技術展(ライティング ジャパン)の方の様子もお伝えしておこうと思う。ちなみに、今回のすべての展示会を併せた出展社数は758社、この内ファインテックとフィルムテックを併せた出展社数が450、ライティング ジャパンの方が308社とのこと。前回のライティング ジャパンの出展社数は218社とのことなので、約1.5倍ほど出展社数増を達成していることとなる。
展示会規模拡大の背景にはやはりLED照明への注目の高さがあるのだろう。会場でも複数のブースで自社が取り扱っているLED電球の即売会が開催されている様子を確認できた。
とはいいつつも、次世代照明=LED照明とイメージが出来つつあるが、必ずしもそういうわけではないことも付け加えておく必要がある。もちろん、各社のブースをのぞいてみれば、LED照明のほか、LED向けパッケージング装置やパワー半導体なども見られるが、そうしたもの以外に有機EL(OLED)照明を扱っているブースも多々見受けられる。
次世代照明をいかに活用するかのコンセプトを提示
OLED照明の強みは面発光という点。そのため、その利点を生かした展示が多い。例えば、カネカのブースでは、「OLED Bar」や「OLED Restaurant」「OLED Traveling Room」など、それぞれのシチュエーションでOLED照明をいかに活用するかのコンセプト展示を行っていた。
OLED Barではバーカウンターのテーブルと天井、それぞれにカラフルなOLEDを配置して点灯させていたり、OLED Restaurantではレストランの間接照明として、棚の下と上両方からの照明活用といった具合のものだが、面発光という特長をいかに生かすのかが如実に示されている展示となっていた。
自社LEDをブースすべての照明に適用
一方のLED照明で、その独自性を強く出していたのが半導体メーカーであるロームだ。同社はそのブースすべての照明を、自社で製造したLEDを用いており、しかもそれ自体がイベントとなっている。
どういうことかというと、ブースの最前面に赤、緑、青、白と自動的に一定間隔で点灯しているLEDを搭載したキューブを用意しており、それを持ち上げ、置き直すと、その時に点灯していた色にブース全体のLEDが変化するということをやっていた。これは来場者なら誰でもできるようなので、もし会場に行かれるようなら、やってみると面白いかもしれない。
また、同社は半導体メーカーらしく、各種のLEDのほか、ダウンライト照明用LEDドライバなども展示しており、LED照明の調光などを実際に試してみることも可能だ。