様々なキャラクターで彩られる東ハトのお菓子
東ハトマーケティング本部コーポレートブランド室室長の柴山紀子さん |
東ハトといえば、「キャラメルコーン」や「オールレーズン」、「ハーベスト」、「ポテコ」といった30年以上販売され続けているロングセラー商品を思い出す。商品のおいしさだけではなく、パッケージにも注目されることが多い。「キャラメルコーン」はかわいいキャラクターで癒やし系、「暴君ハバネロ」はコワモテ系でいかにも辛そうなデザインだ。こういったキャラクターは一体どのように誕生するのだろうか。またキャラクターイメージとお菓子の味の関連性とは……? これらの疑問を解決するため、東ハトマーケティング本部コーポレートブランド室室長の柴山紀子さんにお話をうかがった。
――まず代表的商品キャラメルコーンについて教えてください
「キャラメルコーンは1971年に発売して以来、当社の看板商品として長年人々に愛されてきました。パッケージデザインは発売当初から約30年間ほとんど変えていませんでしたが、2003年に商品自体がキャラクターになったパッケージに一新。長年親しまれたパッケージカラーの赤をいかし、中身が見える丸窓を口にみたてた、かわいいキャラクターパッケージになりました」
――リニューアルの理由は?
「リニューアル前も消費者認知度は100%近くで、ファミリー層を中心に安定した人気を獲得していました。しかしさらに、若い世代を開拓していきたいという想いからリニューアルに踏み切りました。現在は基本の『キャラメルコーン君』をベースに、味のバリエーションなどにより色や顔の表情を変化させて、30種類以上のキャラクターを展開してきています」
――一方、暴君ハバネロは"こわもて系"の個性的キャラです。こちらの誕生経緯は?
「2003年に発売した『暴君ハバネロ』は、当時、"世界一辛い唐辛子"としてギネスに公認されていた激辛唐辛子『ハバネロ』を使った旨辛スナックです。その特徴をしっかり伝えるため赤唐辛子をモチーフにし、怖そうな顔のキャラクターで刺激的な辛さを表現しました。当社の中でも一番個性的な際立ったインパクトのあるキャラクターで、最近もTwitterを使った『絶対外れない!! 暴君ハバネロの大予言LIVE』といったユニークなコンテンツ企画し、お客様との楽しいコミュニケーションを図っています」
――2月22日発売の「つぶつぶコーン」のゆるキャラ風でユニークですね。
「こちらは"とうもろこしそのままのおいしさを楽しめるスナック"というのが商品コンセプト。味だけではなく、スナック自体の見た目でもとうもろこしの素材感を表現したかったので、とうもろこしの一部を切り取ったような、粒の集まったリアルな形状のスナックにしました。一粒一粒ほぐすこともできるので、まるで本物のとうもろこしを食べているような気分も味わえるのが特徴です。それを表現するために、粒をほぐした後に残るとうもろこしの"芯"をモチーフにしたキャラクターが生まれました。キャラ名もわかりやすく『Mr.Shin(芯)』と命名しました」
――とうもろこしの芯を表現するなんて、珍しいですよね。
「とうもろこしのキャラクターって、実は世の中にはたくさん存在するんですよ。スナック菓子に限らずコーンを使った食品はたくさんありますから、そういった他のキャラクターと差別化を図るという意味合いでも、独自性のあるキャラクターを考える必要があったのです。それが芯というわけです」