昨年末に行われた「M-1グランプリ2009」を見事に制し、一躍スターダムに躍り出たお笑いコンビ・パンクブーブー(佐藤哲夫・黒瀬純)。コンビを結成して9年目、ついに栄冠を手にした彼らだが、かねてからその実力は高く評価されていた。そんな彼らの原点とも言えるのが、観客の投票によってオンエアが決まる『爆笑オンエアバトル』(NHK総合)。"ミスターオーバー500"と呼ばれた彼らの記念すべき第1回目から『M-1』直前までのオンエアを収録したDVD『爆笑オンエアバトル パンクブーブー』が発売された。
――「M-1グランプリ」から3カ月ほど経ちましたが、まだまだ興奮覚めやらずといった感じでしょうか。
佐藤哲夫(以下、佐藤) : 「そうですね。まだ一周目も終わってないというか、むしろこれからといった感じですね。おかげさまでたくさん取材も受けましたが、今まで経験したことのないことばかりで、逆にひとつひとつが新鮮で楽しんでます」
――そういえば先日、無事、賞金の1000万円も手に入ったそうですね。
佐藤 : 「はい。キレイに半分づつ2人で分けました。税金もしっかり引かれて410万円づつ(笑)」
黒瀬純(以下、黒瀬) : 「きっちり持っていかれましたね~」
佐藤 : 「でも、それまでもらっていた給料は『M-1』以前のギャラなんですよ」
黒瀬 : 「支払は2カ月から3カ月後なんです」
佐藤 : 「ですから、ここ数カ月は仕事が増えても収入は増えないから、交通費ばかり増えて全然やっていけなかったんですよ。その中でどうにかやりくりして電気・水道・ガスを維持してたので、このタイミングで賞金がもらえなかったら僕、死んでたと思います、マジで」
黒瀬 : 「危なかった~」
佐藤 : 「賞金をいただいた日は、帰りの出待ちのファンをすべて疑ってましたよ」
黒瀬 : 「何回もカバンのチャック締め直してましたから。僕はなぜか母親に100万円奪われましたが(笑)、残りはこれまで僕らを支えてくれた芸人仲間を集めてパーティーでも開こうかと思ってます」
――優勝後、数々のバラエティー番組への出演で、佐藤さんの貧乏話や黒瀬さんの不良話など、少しずつ2人のプライベートも垣間見えてきました。
佐藤 : 「ネタじゃないですからね。マジで貧乏ですから。笑い事じゃないんですよ。『M-1』獲って3日後にケータイが止まりましたから。仕方なくマネージャーにお金を借りてしのぎましたけど、ほんまにヤバかったんですよ」
黒瀬 : 「なんといっても今までがずっとドブの時代だったので(笑)、僕らのプライベートに興味あんのかな? っていうのが正直な感想ですよね。僕なんか高校時代の写真だけじゃなく、元カノまで出てくるし」
佐藤 : 「こいつの元カノなんてどーでもいいわ! って感じですよね」
黒瀬 : 「うちの母親も最近よくテレビに出てますしね。ちょっとテレビ慣れしてきてるのが腹立ちますけど(笑)」
佐藤 : 「このクソババア! って思いますよね」
黒瀬 : 「それはちょっと言いすぎだろ(笑)」
佐藤 : 「まぁ、今は何が起こってるのか分からないふわふわした状態なので、もう少ししたらやっぱり僕らの本分である漫才をしっかりやっていきたい、というのはありますね」……続きを読む