CrystalDiskMark 2.2
まずは「CrystalDiskMark 2.2」の結果から。転送サイズ1000MB×5回のセットで、各項目の転送速度を計測した。
結果はグラフをご覧の通り。メーカー公称ではリード最大355MB/s、ライト最大215MB/sとなっているわけだが、ベンチマークの結果もそれに非常に近い数値をたたき出している。シーケンシャル・ランダムの読み書きで総じて次元の違う性能を発揮しており、4K性能もきわめて優秀だ。
ついでに、ちょっと変わったテストとして、SATAケーブルを変更した場合の性能も確認してみた。SATA 6Gbpsの登場にともない、SATAケーブルでも「SATA 6Gbps(SATA 3.0)対応」を明示する製品が登場しているが、今回のテストではそのSATA 6Gbps対応ケーブルを利用している。では、これを従来の「普通のSATAケーブル」で試したらどうなるのか、というものだ。
結果は以上の通り。ケーブル品質もまちまちなので、すべての環境で同じ結果を保証するものでは無いと断っておくが、少なくとも筆者手持ちのケーブルでは有意な差は確認できなかった。気分的なものもあるので、できればSATA 6Gbps対応ケーブルを使っておいた方が安心……という程度だろうか。
HD Tune 2.55
続いて「HD Tune 2.55」でも見てみたい。トップスピードは惜しくも300MB/sに届いていないが、SSDらしく転送速度のムラは非常に少なく安定しており、実環境での体感速度でも満足することができるであろう結果が示されている。
性能重視なら間違い無いが、価格に課題
ベンチマークテストで確認した通り、Crucial Real SSD C300の性能に関しては文句の付けようが無い。ハードルとなるのはその価格で、今回試した256GBモデルの店頭予想価格は79,800円、やや性能の劣る128GBモデルでも49,800円。高速SSDブームの火付け役であったIntel純正SSD「X-25M」の初登場時に近い価格帯ではあるので、まるっきり検討外の価格と言うわけでも無いのだろうが、かなりの覚悟が必要な水準ではある。
加えて、本製品の導入にはSATA 6Gbps環境の完備が必要である点もハードルだろう。テスト環境の紹介時にも述べたが、本製品の実力を完全に発揮させるには、SATA 6Gbpsインタフェースを備えるだけでなく、接続経路にボトルネックとなる部分が無いことも条件となる。単純にSATA 6Gbps拡張カードを挿しただけでは不完全な場合もあるし、オンボードSATA 6Gbpsがフル帯域で利用可能かどうかも確認の必要がある。現行製品の中でこれを見極めるには、入念な下調べが必須となるだろう。
ただ、それらのハードルをクリアできるのであれば、次元の違う性能を獲得できることは確実だ。ストレージ速度に関して、しばらくは悩む必要が無くなることだろう。