米Crucialといえば、メモリモジュールのブランドとして自作PCユーザーには馴染み深い存在だ。そのCrucialから登場した「Crucial Real SSD C300」は、SATA 6Gbps対応のインタフェースを採用し、転送速度の世界最速をうたう2.5型SSDである。これを入手することが出来たので、さっそく実力を試してみたい。
Crucial Real SSD C300のラインナップには128GBモデルと256GBモデルがあるが、今回入手したのは、公称転送速度でより高速な256GBモデルの方だ。内蔵フラッシュメモリはCrucial定番の米Micron製の34nmプロセスベースのMLC NAND、コントローラICはMarvell製の8チャンネルコントローラとされている。
編集部で実機内部を確認してみたところ、フラッシュメモリチップはMicronの「OAB11-NW172」で、Micronのサイトで確認したところ128Gbit品であり、Crucial Real SSD C300の256GBモデルではこれを16個搭載している。コントローラICはMarvellのSATA 6Gbps/Trim対応「88SS9174-BJP2」。ついでに「OAD12-D9LGQ」と記されたMicron製チップも1個確認できたが、これは2Gbit(256MB)容量のDDR3 SDRAMで、キャッシュメモリとして搭載されている。
テスト環境
それでは、ベンチマークで実効性能を確認してみよう。まずSSDを除くテスト環境は以下の表の通り。OSはHDDにインストールしている。
CPU | AMD Phenom II X4 965 |
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M/B | GIGABYTE GA-890GPA-UD3H |
Mem | 4GB DDR3-1066 |
GPU | Radeon HD 4290 iGPU |
HDD | Barracuda 7200.11 1.5TB |
OS | Windows 7 Ultimate 64bit |
ところで、今回のSATA 6Gbpsや、他にもUSB 3.0にも言えるが、インタフェース自体に対応していても、接続経路のどこかの帯域が不十分な場合、性能ボトルネックが発生するので注意したい。例えば今回のマザーボードには「AMD 890GX」チップセット採用のものを利用している。これでは、サウスブリッジの「SB850」がSATA 6Gbpsにネイティブ対応しているだけでなく、ノースとサウス間の接続も2GB/s帯域のAlink Express IIIに強化されているので問題ないだろう。