調査会社の米ChangeWave Researchは、Apple iPadのユーザー購入意向や今後の利用動向についてのアンケート調査結果を発表した。
これからわかるのは、発売前の段階で一部にすでに根強い需要があり、かつiPadに期待するのはWebサーフィンや電子メールなど、それまでPCやモバイル端末で行っていた行動の延長だということだ。また同調査では、iPadが電子ブック市場に与える潜在的インパクトについても触れている。
iPadの正式発表前後でユーザーの意識はどう変化したか
同様の調査は、オンラインショッピングサイトのRetrevoが2月に発表しており、「iPadの購入意向、正式発表前後でユーザーの意識はどう変化した?」に掲載しているので、それと合わせて比較してみるといいだろう。Retrevoの調査では、発表前後で購入意志を示していたユーザーの割合が3%から9%へと増加している一方で、「デバイスの話は知っているが買うつもりはない」と答えたユーザーが26%から52%へと増えている。正式発表を境に詳しい情報を得たユーザーが、「態度保留」から「購入しない」へと傾いた可能性が指摘されていた。
ChangeWaveではユーザーの購入意向を「非常に買いたい」「どちらかといえば買いたい」の2つのカテゴリで集計しており、正式発表前段階ではそれぞれ4%と14%だったのが、正式発表後には4%と9%になっている。一部に強いファンがいる一方で、やはり正式発表を境に「今回は見送る」としたユーザーが増えた傾向がうかがえる。
だがChangeWaveによれば、この4%と9%という数字は、以前の2007年に発売された初代iPhoneのときの3%と6%という数字を上回っていると指摘する。
iPadの購入時期
iPadの購入意向についてもう1つ興味深いのが、その購入タイミングだ。iPadを購入するとしたアンケート回答者に対して、その購入時期を問い合わせたところ、最初の1週間で購入というユーザーが6%、次の2~4週間が10%、2~3カ月後が20%、4~6カ月後が23%、7~12カ月後が19%、1年以上先が8%となり、半年前後をピークにきれいな正規分布のようなカーブを描いている。半年間の様子見を見込んでいるユーザーが何を期待しているのかはわからないが、今後のサービス充実具合やバグFIXなど問題の洗い出し、そして価格動向などを見極めようとしているのかもしれない。