長文を一発変換して作業効率をアップしよう

ATOK 2010の魅力は、文節の繋がりを識別して正しい文言へと変換してくれる精度の高さにある。その真価をもっとも発揮するのが、単語ごとに"変換"を繰り返す入力方法ではなく、ある程度纏まった文章を一気に入力してから変換するというシチュエーションだ。例えば、Twitterのように極めて即時性が求められる文章を入力する場合、変換で時間を取られてはフォローの波に乗り遅れてしまう。そこで一気に文章を入力してから変換キーを1回"パン"と押下するだけで済む。

一般的な日本語入力システムは変換精度が低く、単語単語で正しいものかどうかを判別しながら文章を組み立てる必要があった。だが、文節の繋がりを判別して正しい文言を的確に変換していくことができるATOK 2010であれば、そういった心配も煩わしさも杞憂に終わる。その一例をお見せしよう。

昨日は原稿執筆お疲れ様でした。誌面の構成は問題ありませんので引き続き作業を進めさせていただきます。

文節ごと、単語ごとに変換するのではなく、一気にこの程度の文章量を書いてしまう。そして変換キーを押下してみよう

すると、ごく自然に正しい文言で変換された。文節の繋がりを判断して変換してくれるATOK 2010ならではの文章入力スタイルだ

昨日納品していただいた原稿を校正した結果、いくつか文言を修正させていただきましたのでご了承下さい。

こちらの例文でも同様に入力。しかし、この文章には"こうせい"という同音異義語が含まれているのだが……

パンと変換キーを叩くとどうだろう。一方は「誌面の構成」、こちらは「原稿を校正」ときちんと正しい文言に変換してくれた

どちらも同じ"こうせい"という同音異義語を含んでいるのだが、文脈を判断して的確な変換をたった一回の変換キー入力で修正する必要はなし。正しく変換してくれるという陰からのサポートによってもたらされる恩恵は、変換キー押下の回数減、ひいては文章作成時間の短縮に繋がる。長文を一発で変換。しかも当たり前のように誤変換無くスマートに。長年日本語入力システムを探求してきたジャストシステムが生み出したATOK 2010だからこそ、当たり前のようにこなせてしまうのである。

活用すれば文章入力なんて怖くない!ショートカット

ATOKには様々なショートカットがある。ショートカット自体にそれほど馴染みの無い方も多いのではないかと思う。表計算ソフトのExcelにしても、Webブラウザにしても、OS自体にもショートカットは存在する。これらを使いこなすことで、この上ないPCライフを満喫できることは事実。文字入力というこれもまた使用頻度の高いソフトでショートカットの便利さを体験してもらうのもよいだろう。ここからは、ATOK 2010を導入したら是非使いこなしたい便利なショートカットを紐解いていこう。

難解な人名でも一発変換!<人名入力後F2キー>

「きねむち」や「にはし」など、珍しい名字はなかなか正しく変換できない……というのは従来までのもの。ATOK 2010では名字の読み仮名を入力した後でF2キーを押下することでスパッと正しい漢字に変換してくれる。

「きねむち」と入力後F2を押すと

「杵鞭」と表示される

「にはし」でも同様に

「二橋」と難しい名字も簡単に変換する

郵便番号から住所へ変換 <郵便番号入力後F3キー>

交換した名刺のデータベースを作成する場合、作業効率を圧倒的に向上させてくれるのが郵便番号入力後F3キーによる変換機能だ。例えば「100-0001」という郵便番号を入力すると「東京都千代田区千代田」とあっと言う間に変換してくれる。

郵便番号を入力してF3キーを押下してみよう

すると「東京都千代田区千代田」へと一発変換。7桁の数字に加えハイフン、つまりキーを8個入力するだけで23個のキーを入力したのと同じ文言へと変換されるのだ

サクッと顔文字変換 <特定文言入力後F4キー>

「なき」や「わらい」、「ぺこり」といった文言入力後F4キーを押下するだけで、その文言に応じた顔文字へと変換してくれる。しかも顔文字はいくつかのバリエーションがあるので変換するのが楽しくなること請け合いだ。

「わらい」と入力後[F4]すると

わらいの顔文字

「ぺこり」でも

ちゃんと意図した顔文字が表示される。メールやチャット、Twitterまでコミュニケーションとしての絵文字でもATOKを使い倒すことが可能だ

ど忘れしても安心! 英単語変換 <カタカナ読み入力後F4キー> / <日本語入力後F4キー>

案外覚えているようでうろ覚えになってしまう英単語。しかし、ATOK 2010に搭載されているATOK 4Eによって簡単に英単語へと変換することが可能。例えば「パーソナルコンピューター」と英単語で書きたいのだがスペルが思い出せない。そんな時は「ぱーそなるこんぴゅーたー」または「ぱそこん」と入力後F4キーを押下することで「Personal Computer」と変換する。その他、日常飛び交う「プレゼン」や「リスケ」といった略語においても「Presentation」、「Rescheduling」と、略す前の英単語へと変換してくれるのには脱帽だ。

何気なく使われる「リスケ」という言葉も

ご覧のとおり。F4キーを押下することで本来の英単語へと変換することができた

使い込めば使い込むほど良さがわかる。それがATOKの真骨頂

ジャストシステムWebサイトに用意されているコンテンツ「ATOKの辞書を語る」からは、同社がATOKに懸ける情熱が伝わってくる

難しい読み仮名の名前入力、英単語をカタカナ語入力でも日本語入力でも辞書を引くことなく入力することができるATOK 2010。ATOKは単なる日本語入力システムの域を超えて"意志表現支援ツール"としての役割を担っていると言えるのではないだろうか。文章を紡ぎ出すために、以前であれば辞書を片手に、もしくは例文集を見ながら書いていたものが、それらを使うことなく簡単に行えてしまう。

しかも、文章に使用者の想いを込める余力を与えてくれるほか、入力に要する手間を削減しながら文言の使い方が正しいか否かまでをも指摘してくれる。日本語という言語を知り尽くし、研究し続けてきたジャストシステムだからこそ、この製品を世に送り出すことができたと言っても過言ではない。

使うほどに良さを実感できるというソフトは、様々な製品が溢れる中でもほんの一握りしかない。ATOK 2010は数少ない"使うたびに良さを実感"することができる製品だと断言しよう。