2010 International CESに合わせてDellが新たに投入したのが、ゲーミングPCブランド「Alienware」を冠する製品として発表されたモバイルノート「Alienware M11x」だ。同社はCESの展示会場内にブースは設けなかったが、ラスベガスのホテルに設けたプライベートブースに報道陣を招き、新製品の紹介を行った。
Alienwareはハイエンドの性能を求めるゲームユーザー向けにカスタムメイドのPCを製作するPCベンダーとしてスタートし、2006年にDellによって買収されてからは同社のゲーマー向け製品ブランドとして展開されている。ノートPCにおいても最新のCPUやグラフィックチップを搭載した製品を用意し、現在は15インチモデルの「Alienware M15x」と17インチモデルの「Alienware M17x」を販売している。
そこに登場した今回のAlienware M11xは、製品名からも分かる通り11インチのディスプレイを搭載したモバイルゲーミングPC。現在はまだ開発発表の段階で、CPUを含めハードウェア仕様はほとんど公開されていないが、「ローパワーCPUを採用し、グラフィックエンジンがセントラル」(XPS、Inspiron、Alienwareブランドの責任者を務める同社Senior Vice PresidentのAlex Gruzen氏)な設計で、低電圧版のCPUを採用する代わり、グラフィックチップの性能を重視した構成になるという。
今回デモンストレーションされたマシンはGeForce GT335Mを搭載しており、Gruzen氏は「3Dmarkスコアは6,000から7,000」(3Dmarkのバージョンや設定は不明)と話す。チップセット内蔵グラフィックも併用し、再起動なしで内蔵グラフィックとGeForce GT335Mを切り替え可能。バッテリ駆動時間は内蔵グラフィック使用時が約6時間半、GeForce GT335Mをオンにしたゲーミングモード時は約2時間としている。ディスプレイ出力端子はアナログRGBのほかHDMIおよびDisplayPortを搭載しており、据え置き時は大画面ディスプレイを使用できる。
正式な価格や発売時期は未定だが、Gruzen氏は「ラジカルなフォームファクタだが、1000ドル以下で提供する」と述べ、最小構成時の価格は現在の15インチ、17インチモデルよりも低く抑えられる見込み。