レギュラー番組も抱え、実は「めちゃ2イケてるッ! 」にも出演済み
料理研究家の浜内千波先生 |
テレビ番組にはレギュラー出演、著者本も次々と出版されている超人気料理研究家の浜内千波先生。そんな浜内先生が1980年に立ち上げた料理教室「ファミリークッキングスクール」は非常に個性的。ここからは同スクールの授業風景をお届けする。料理教室の概念を覆すかのようなスタイルに驚くこと間違いなし!
料理教室の様子をお届けする前に、浜内先生のプロフィールを紹介しよう。テレビ番組では、情報番組「おもいっきりPON!」や「あっぷ & UP!」、料理番組「おかずのクッキング」「くわばたりえのアナタごはん」に出演中、出版物では毎日コミュニケーションズから「浜内千波の 魚料理ってかんたん! 切り身と刺身でおいしい手間なしおかず」「浜内千波の野菜でつくる "あと一品"! とってもかんたん!すっごくおいしい!」「浜内千波のこれさえあれば! 野菜おかず ~5つのストック野菜で充実のレシピ~」「浜内千波のこれさえあれば! おかずごはん ~ヘルシーで満足感のあるごはんレシピ~」が発売されており、他社からも続々。
少し前の話になるが、実はバラエティ番組「めちゃ2イケてるッ! 」の1コーナーである「やべっち寿司」へ2007年に登場し、「コンビーフ7」(正しくはローマ数字)も開発。幅広く活躍されている料理研究家なのである。
「レシピ通りにしなくていい」という料理教室
ということは、非常に多忙なわけであるが、「ファミリークッキングスクール」では、必ず浜内先生が毎回講師となり、授業を行っている。人気料理研究家となると、お弟子さんが講師になる場合もあるが、「私の料理は私でなければ教えられない」というのが浜内先生のポリシー。先生直伝の料理教室とあって、リピート率も高い。教室は1回8名ほどの生徒参加可能となっている。
また、教室のスタイルもかなり個性的だ。通常、講師によるデモンストレーションが行われて、その後実習、もしくはデモと実習が同時進行といったパターンが多い。実習は、数名のグループに分かれて、それぞれのグループの人数分の料理をつくりあげていく。しかし、浜内先生の教室ではデモがない。また、グループに分かれることなく、全員で一斉に料理をつくりあげていく。そしてさらに衝撃的な先生の一言。
「レシピ通りにする必要はありません」。
何から何まで通常の料理教室と異なる。そこには浜内先生の考えがあってのことである。つまり、レシピを与えられ、ただただその通りにつくるだけでは、その料理はつくることができるようになっても、他の料理はつくれない。つまり、応用がきかなくなってしまう。
もっとフレキシブルに、冷蔵庫の残り物やスーパーで安くなっている食材を活用できるようにならないと、日々の料理をつくっていくのは難しい。そのため、浜内先生の料理教室では、実習前にしっかりとその日の実習テーマとなっている料理に関して説明がなされる。調理方法に関しても、「こういう理由でこういう調理方法にする」といった理論的な解説まで行われる。頭でしっかり理解することで、応用が利くようになっていくのだ。
また、多くの料理教室では年間スケジュールを出しているが、この教室ではそれもない。「だって、料理の情報ってどんどん変わっていくでしょう? 」と浜内先生。その分、話題の食材を使ったり、旬の情報を授業に盛り込むことができる。
実際に実習が始まると、生徒はそれぞれ相談して手分けしながら、テキパキと作業を行っている。浜内先生は1人1人を見て、的確なタイミングで指示を出していく。10人ほどの生徒が一斉に一つの料理を作り上げていく様子は、ただただ"圧巻"の一言だ。言われたことだけをしている料理教室とは違い、自ら進んで考えながら行動するため、身にも付きやすいだろう。
実習の様子 |
最後に、多忙な中、料理教室を続ける理由を浜内先生に聞いてみた。「私が料理を通して大切だと感じているのが"愛情"。家族の健康を考えてつくる料理、明るい会話をもたらす食卓……。『食卓には愛がある』という私のポリシーが素直に感じられる場所が料理教室なんです。私にとっての減点でもある料理教室、これからもしっかりと続けていきますよ」。