自律ロボットによる屋外競技会「つくばチャレンジ2009」が2009年11月20日~21日、茨城県つくば市にて開催された。開催は今年で3回目。距離自体は前回とそれほど変わらないものの、初めて周回コースでの実施となった。全34チームが出走した21日の本走行の模様をレポートしたい。
今年のコースの特徴
便宜上、"競技会"とは書いたが、この大会ではルールは決まっているものの、1位、2位などの順位付けは行わない。実社会において、ヒトとロボットが共存するために、「どの技術が有効かを互いに見つけていく」(油田信一つくばチャレンジ委員長)ことが目的だからだ。タイム自体は計測するものの、スピードを競う競技ではないのだ。
出場するロボットはすべて自律型で、スタートした後、人間が操作したり指示を出すことは一切できない。唯一できるのは、続行を危険と判断したときに、停止ボタンを押すくらいだ。決められたルートを安全に、2時間以内にゴールすることが各チームには求められている。
特に難しいのは、「屋外」ということで、環境が日によっても時間によっても変わってくることだ。天候が雨であっても、基本的に決行。また「環境に手を加えない」ことをモットーとしており、落ち葉が多くても、自転車がとめてあっても、改変は許されない。最大の不確定要因である「通行人」の存在もある。
コースは、つくばエキスポセンターをスタート地点として、つくば中央公園を反時計回りに周回する1km強。ほぼ直線だった昨年までと異なり、曲がった道が増えたほか、途中でGPSが入りにくい森もある。ただし、昨年のような180度の折り返しはなく、ロボットがすれ違うこともないので、やりやすい面もある。印象としては、格段に難しくなった、という感じではない。