ネコ店長が暖かくお出迎え
アールティ(RT)のブースでは、同社が9月に発表したイベント用人型ロボット「RIC」のほか、「Arduino」や「Gainer mini」といったフィジカルコンピューティング製品などの展示デモが行われている。
また、アールティ秋葉原ショールームのロボット店長である「ネコ店長」も出張? してきており、ブース前を通る人たちに愛嬌を振りまいている。このネコ店長、拍手や抱っこといったことが可能で、身長120cmということもあり、ちょうど子どもと同じ程度の目線で触れ合うことができるため、子どもに特に人気があるようだ。
ちなみにRICはロボットそのものなので、違和感はないが、Gainer miniなどもなぜ紹介されているかというと、本家のGainerと違いGainer miniではMODE8設定でRCサーボ出力が可能なため、ロボットのモータ制御ができ、それを活用したロボットデモも行われている。
なお、ネコ店長とRICは、神奈川県/かわさき・神奈川ロボットビジネス協議会のステージにて26日以降も音楽に合わせて2体が踊るデモなどが行われる予定だ。
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機械仕掛けの妖精が誕生
ココロのブースでは、レンタル専用ロボット・アイドル「アクトロイド-DERシリーズ」のデモや自社技術を基に開発された研究プラットフォームおよび教育用キット「ヒューマノイド・テック」などのデモが行われている。 ヒューマノイド・テックは「人体頭部基本(組立)キット」と「カメラ付き眼球動作ユニット」の2種類が用意。前者が機械系の教育用途向けで、後者がロボティクスや画像認識などの大学研究室や研究所向けの用途が見込まれている。
また、同社は頭部のみのモックアップであるが、案内ロボット「I-FAIRY(アイフェアリー)」の紹介も行っている。
I-FAIRYは、外形寸法は1300mm×900mm×900mmと小柄ながら、身振り手振りを交え良く喋る妖精といったコンセプトイメージから生まれたロボット。"I"には「Intelligent」「Infomation」「Icon」の意味が込められており、状況に応じた柔軟な対応など幅広い用途に合わせられる拡張性を持っているという。
I-FAIRYの全身モックアップ |
同じく製作用CAD画像 |
I-FAIRYの初期イメージ図。羽などを持ち、より妖精に近いイメージだったが、実物の製作を検討した際に、こうした部分の作製が難しいとのことで、現在のデザインに行き着いたとのこと |
例えば、アクトロイドでは声優にセリフを喋ってもらい、そこにロボットの動作を合わせるという作りこみが必要であったが、I-FAIRYでは「簡単モード」と呼ばれるモードを活用することで、動作の作成をしなくても、音声再生時に流れる言葉の間合いや抑揚を解析、それに応じた会話のリズムを表現するためのうなずきや身振りを自動で生成することができる。
こうした特性を生かすことで、例えば声担当者が舞台裏などで話す内容をI-FAIRYが理解し、それに応じたアクション(観覧席に座っている人を指す)などを行うことも可能で、アドリブを織り交ぜたショーや受付といったことができるようになる。
現在の動作箇所は頭部が左右旋回および上下、両肩が前後旋回、両腕が左右旋回および肘曲げ、身体全体が左右旋回となっており、両手首、指、両膝、つま先は半固定(ポージングは可能)となっており、現在は台座に座った状態での提供が予定されている。ただし、「理論的には歩くことも可能」(I-FAIRYのデザインを担当した島田康氏)としており、将来的には自律歩行をさせてやりたいとしていた。
I-FAIRYの価格は630万円(税別)としており、同展示会ではモックアップのみだが、2010年1月に開催される「INTERNATIONAL CES 2010」にて完全体が展示される予定とのこと。