自宅で無線LAN環境を構築してPCやゲーム機などを接続している人は多いと思うが、無線LANルータの電源を使用の度にいちいちつけたり消したりしている人は少ないのではないだろうか。ほとんどの場合は、電源を入れっぱなしで運用しているはず。そこで気になってくるのが、無線LANルータの消費電力だ。PCや家電製品の消費電力に比べれば微々たるものではあっても、積み重なれば結構な量になる。
NECアクセステクニカから発売された「AtermWR8300N」は、その消費電力を大幅に削減できる機能が大きな特徴になっている。本体には、「ECOモード」と呼ばれる省エネ機能が搭載されており、未使用時の機能を制限することが可能。ECOモードには「設定1」と「設定2」の2種類のモードが用意されており、設定1の場合は無線LANを停止して有線LANの通信速度を100Mbpsに制限し、LEDを消灯させること(POWERランプを除く)ができる。また設定2の場合は、無線LANを最大65Mbps、有線LANを100Mbpsに制限し、LEDを消灯することが可能だ。ECOモード(設定1)では消費電力を最大43%カットでき、例えば1日20時間ECOモードに設定すると、年間消費電力は二酸化炭素に換算して約9.6kg/年削減可能となる。これは、500mlペットボトルの容量で約9,800本分に相当するという。また設定2の場合は、消費電力を最大35%削減できる。
「ECOモード」の設定画面。ECOモードを起動する時間や停止する時間を指定できる。就寝時や不在時に自動的にECOモードに切り替えることが可能 |
「ECOモード」時は、無線LANや有線LANの速度が制限され、POWERランプ以外のLEDはすべて消灯する |
ECOモードの切り替えは、親機の前面についている「ECOボタン」をワンプッシュするだけでOK。ルータの設定画面でスケジュールを組んで自動的にECOモードを切り替えるよう設定しておくこともできる。会社勤めなどのように、自宅を空ける時間帯が決まっている場合や就寝中などPCを利用しない時間が決まっている場合は、このスケジュール機能を活用すると便利だ。
この他AtermWR8300Nには、未使用のLANポートを自動的に判別して、そのポートへの電力供給を制限する機能も搭載されている。ECOモードと組み合わせて使えば、フル機能を使用している場合に比べて最大51%もの消費電力を削減できる。