3DMark Vantage
PhysXのオプションを有効化した状態で、PerformanceとExtremeのスコアを計測。グラフの一番下は、PhysXのオプションを無効化して計測したPerformanceのスコアだ。
BIOHAZARD 5 Benchmark
高負荷の方は、解像度設定を1,920×1,200ドットとし、さらに負荷を高くするためアンチエイリアスなど設定可能なオプション項目はすべて最高設定にしている。低負荷の方は、解像度設定を1,280×720ドットとし、オプションはすべてデフォルトのまま。
The Last Remnant Benchmark
高負荷の方は、解像度を1,920×1,200ドットに。低負荷の方は、解像度を1,280×720ドットに設定したもの。
消費電力
数値は「ワットチェッカー」で計測したシステム全体の消費電力。ロードの数値は、3DMark VantageのGT1実行中のピークを採用している。
テストを終えて
ベンチマークの結果について、正直、比較対象にGeForce GTS 250を用意したのは失敗だった。スコアが違いすぎて、これだけではGeForce GT 240の性能のポジショニングが掴みづらいものになってしまった。素直にGeForce 9600 GTやGeForce GT 220あたりを用意できればよかったのだが、限られた期間で機材手配の事情もあったので、ご了承いただきたい。
省電力版と通常版のGeForce 9600 GTをテストした時のデータ(記事へのリンク)など、以前のテスト結果などを参考に推測すると、一応、テスト環境の違いを差し引いてもスコアは9600 GTと同一レベルの範囲内に収まっていると考えられる。あくまで9600 GTの置き換えというのは確かなようなので、ゲームを本格的に楽しみたいユーザーは、従来通りGTS 250以上のクラスのGPUを選択した方が良い。
さて、3D性能に関しては、機材選びでミスがあっても、それでもスコアはまだ想定の範囲内だったのだが、それにしても、消費電力の少なさは特筆モノと言える。アイドル時にシステム全体で50W台というのも凄いが、3Dアプリケーションを実行しても、せいぜい50~70W程度しか消費電力が増えないのだ。今回のテストで試用した「GF PGT240/512D5 HDMI」などは、製品のリリース情報によると、電源ユニットの容量は最小300Wあれば動作に問題が無いとされている。
省電力で、カード長も短めなので、スペースに限りがある小型PCであっても導入は容易いだろう。それでいて、特にリッチな設定でもしない限り、BIOHAZARD 5のような新しい3Dゲームも、それなりのfpsで遊ぶことが出来る。プロセッサコアの多さから、NVIDIAでは、マルチGPU構成でのCUDA/PhysX用追加カードとしての利用法も想定しているようだ。活用できる場面は多く、100ドル帯のGPUとしてはかなりの優等生と言える。気になるのは、性能的には完全上位なGeForce GTS 250の実売価格が、GT 240に数千円を追加すると届いてしまう程度にまで落ちてきているという現状だろうか。