現在、放送中のTVアニメ『アスラクライン2』。そのオープニングテーマ「オルタナティヴ」ならびにエンディングテーマ「彼方のdelight」を収録したシングルCDが2009年11月18日に発売される。そこで今回は、第一期シリーズに引き続き主題歌を担当するangelaの二人に、曲の聴きどころなど最新作のポイントを中心に、ライブツアーなどの近況を語ってもらった。

11月18日に発売されるangelaのニューシングル「オルタナティヴ」(通常盤)のジャケットイメージ

angelaが語るニューシングル「オルタナティヴ」

――TVアニメ『アスラクライン2』の主題歌となる「オルタナティヴ」がいよいよ発売になりますが、まずは率直な感想をお願いします

angelaのatsuko(右)とKATSU(左)

atsuko「今年最後のCD発売ということもありますが、やはり『アスラクライン2』の主題歌ということもあり、とても気合を入れて作った曲になっています。皆さんにやっとフルコーラスで聴いていただけると思うと、本当にうれしいですね」

KATSU「今年一年を総括すると、やはり『アスラクライン』の年だったなって思っているんですよ。これまでも何曲か書かせていただいていますが、今回の『オルタナティヴ』は、今までangelaが足を踏み入れたことのなかったジャンルの曲になっていますので、発売を前にしてけっこうドキドキしています。ただ、ツアーで演奏させていただいた反応を見る限りでは、かなり良い手ごたえを感じています」

atsuko「皆さんに"超マジパネェ"曲だって言っていただいていますね(笑)」

KATSU「決して我々が強制的に言わせているわけではありませんよ(笑)。でもやはり、ツアーがなければ、本当に不安だったと思うのですが、ツアーのおかげで、今はちょっと自信ありですね」

――KATSUさんは以前、シングルでは常に挑戦するといったことをおっしゃっていましたが、「オルタナティヴ」における挑戦のテーマはどういったところでしょうか?

KATSU「最初から主題歌ということが決まっていた曲なので、アニメのオープニングとして放送される90秒間で勝負をかけなければいけないという大前提があったのですが、今回の曲はその50秒近くがAメロなんですよね。そして、残りの40秒で、Bメロとサビを繰り広げなければならない。もうそれだけでも新しい挑戦ですし、ちょっとやってしまったな、という感じです(笑)」

――かなり斬新な構成ですよね

KATSU「プロデューサーの悪ノリという部分もあるのですが、最初はAメロ部分をすべてアカペラでいこうかという話もあったんですよ。でも、アカペラだけで50秒というのは、いくらなんでも斬新過ぎるな、と(笑)。ということで、最終的に収まったのが今の形ですね」

atsuko「今回の曲は、作り方からして、かつてない感じですね。曲の冒頭はバラードのような感じで始まるじゃないですか。実はあのバラードの部分だけでちゃんと一曲分あるんですよ。そして、BメロはBメロで一曲あり、サビはサビでちゃんと一曲ある。もともとはすべて別の曲だったんですよ」

KATSU「4曲くらいを一曲にまとめていますね」

atsuko「『アスラクライン2』のために、さまざまなパターンのデモ曲を10曲くらい作ったんですよ。それを聴いたプロデューサーから、このバラード部分と、これとこれを繋ぎ合わせるのはどうでしょうって言われて、『え? そんな斬新なことをしてしまいます?』みたいな感じだったのですが、実際に繋げてみると、ちょっとした違和感がありながらも、その違和感が逆に心地よくなっていく……、そんな感覚を覚えまして、これはちょっと面白いかなって」

――サビの部分なんてほとんど早口言葉ですよね

atsuko「サビのところは、どこまで速くしたら歌えなくなるかというギリギリの速さなんですよ。歌いやすいように遅くしてしまうと、オープニングの90秒に収まらなくなってしまうので(笑)」

――演奏しやすいとか歌いやすいというところは度外視なんですね?

atsuko「まったく考えてなかったですね」

KATSU「そのあたりは、最初の段階であきらめました(笑)。それを考えてしまうと、どうしても自分の枠内でしか制作できなくなってしまうんですよ。その枠にとらわれていてはダメだ、もうライブではできなくてもいいや、ぐらいの勢いで作りました」

――でもライブでもちゃんとやっていますよね

atsuko「ちゃんとやっていますよ(笑)」

KATSU「ライブのことは、作ってから考えようっていう気持ちでしたね」

――実際にライブで歌うとなったときはいかがでしたか?

atsuko「すごく不安でしたけど、やるしかないと (笑)。Aメロのキーは低いのに、サビの後半は高くなり、さらに早口……。レコーディングでもかなり四苦八苦したのですが、ライブのリハーサルは本当に大変でしたね」

――CDが発売されたら、皆さんもカラオケで歌ったりすると思いますが……

atsuko「けっこう大変な曲だと思います。どれだけ大変かを実際に歌ってみて、知っていただきたいですね(笑)」

KATSU「Aメロも実はテンポがないんですよ。譜面はちゃんとありますけど、小節がなくてテンポがとれない。そのあたりがカラオケではどのようになるのか、ちょっと楽しみでもあります」

(次ページへ続く)