普段の動作音は見かけ以上に静か
低負荷時はかなり静かに感じるが、高負荷時にある一線を越えたところでファンが大きくうなる。ファンの回転数制御がハイとローの2段階なのか、あるいはその中間が静音寄りで、ハイ側の動作音が気になるのかもしれない。もっとも、フィンの大きな2スロット仕様の方が静音に向いているのは当然だが、1スロット仕様でこれだけ静かであるならば十分満足できるのではないだろうか。また、今回はPCケースに内蔵しない、オープンな状態で計測しているが、ベンチマーク実行直後にヒートシンクに触れてもやけどをするほど熱いわけでもない。GPU-Zから3DMark06実行中のGPU温度推移を確認してみると、60度からスタートしてピークで72度となり、冷却性能も不安は無いように感じる。
ベンチマークテスト
ベンチマーク結果は、スペック通りリファレンス仕様のGeForce GTX 260と同程度のスコアが確認できた。
テスト環境 [CPU] Intel Core i7-965 Extreme Edition [M/B] Intel DX58SO(Intel X58 Express) [Mem] DDR3 3GB(1GB×3) [OS] Windows Vista Ultimate 32bit
拡張スロットを有効に使いつつ、SLIを構築したいユーザーにおすすめ
これまでずっと2スロット厚以上だったGeForce GTX 260カード。1スロットに収めたGF PGTX260+/896D3 KATANAは、見た目から、最初こそ若干の不安をもっていたが、実際に触れてみると、意外とイケる。通常のGeForce GTX 260と同じ性能であるし、かといって冷却性能が低いわけでも、極端にノイズが激しいわけでもない。
この製品が最大のメリットを発揮するのは、拡張カードをたくさん挿したPCや、2-Way・3-WayのSLI環境などだろう。拡張カードスロットがたくさんあるATXよりは、より少ないマイクロATXの方がメリットは大きいと思われる。GeForce GTX 260自体はGPUとして十分にこなれつつあり、価格も手ごろになってきている。本製品が1スロット厚というメリットに、納得できる範囲の価格で登場するならば、相当な人気が出るのではないだろうか。