日本ギガバイトは、Intel P55 Expressチップセットを搭載したマザーボード「GA-P55A」シリーズを発表、製品説明会を開催した。
GA-P55Aシリーズは現在のGA-P55シリーズの後継となる製品で、全5モデルをラインナップ。シリーズを通じての特徴として、次世代インタフェースであるUSB 3.0、SATA 3.0への対応と、USBバスパワー供給電源を定格の3倍に高めており、3つの「3」から"333"というロゴでアピールする。また、従来のGA-P55シリーズも当面のあいだ併売されるため、333ロゴはシリーズを見分けるポイントにもなっている。
GA-P55Aシリーズは各セグメント向けに5製品をラインナップ。11月13日より順次発売開始となる予定 |
「3」が付く3つの機能を備えたことからGA-P55Aシリーズのパッケージには333ロゴも付される |
GA-P55Aシリーズでは、USB 3.0チップとしてNEC製「D720200F1」を、SATA 3.0チップとしてMarvell製「88SE9128」を採用している。USB 3.0は、従来(USB 2.0)の最大480Mbpsから最大5Gbpsへと転送速度を高めたインタフェース。USB 2.0インタフェースとの下位互換性も持つ。SATA 3.0は、従来(SATA II)の最大3Gbpsから最大6Gbpsへとこちらも転送速度を高めたインタフェースだ。従来通りHDD等の内部ストレージを中心としたインタフェースであり、3GbpsのSATA IIではインタフェース側がボトルネックとなりつつあるSSDの解決策として期待される。
USB 3.0インタフェースは、480MbpsだったUSB 2.0インタフェースの10倍となる5Gbpsの転送速度を持つ |
SATA 3.0インタフェースは、3GbpsだったSATA IIインタフェースの2倍となる6Gbpsの転送速度を持つ |
3倍容量のバスパワー電源に関しては、USB 2.0時で1,500mAh、USB 3.0動作時で2,700mAhであるとのこと。これのメリットとしては、従来信号用のケーブルのほか、補助電源としてもう1本USBケーブルを要していたような機器において、1本でこれを賄うことが可能になると紹介している。ケーブル1本ぶん接続の煩雑さが解消できるほか、1口ぶんコネクタの消費も抑えられる。
説明会ではGA-P55AUD6と同UD3Rの仕様が紹介された。ハイエンドとなるUD6では、24フェーズという多フェーズ構造を採用し、DES(DynamicEnergySaver)との組合せにより省電力とオーバークロック性能を両立させている。また、NVIDIA SLIとATI CrossFireXの双方に対応するほか、オンボードスイッチやPOSTコード表示機能などハイエンドユーザー向けの機能が搭載される。UD3Rは下位から2つめとなるボリュームゾーン向けの製品となるが、こちらも333機能を備え、電源回路は12フェーズ、そしてCrossFireXもサポートする。
333機能のほか24フェーズ電源回路やマルチGPUへの対応、各種ハイエンド向け機能を備えるGA-P55AUD6 |
GA-P55AUD6マザーボード。オンボードの白いSATAコネクタがSATA 3.0をサポートする。また、6本のDIMMスロットも特徴 |
GA-P55AUD3Rマザーボード。CPU電源回路横の黒いチップがNECのUSB 3.0チップ、白いSATAコネクタの上のチップがSATA 3.0チップ |
台湾GIGABYTE TECHNOLOGYのマザーボードビジネス部門副社長ヘンリー・コウ氏 |
また、説明会に合わせて来日した台湾GIGABYTE TECHNOLOGYのマザーボードビジネス部門副社長ヘンリー・コウ氏は、「業界に先駆けいちはやく次世代規格に対応した製品をリリースできることを誇りに思います」「今後もいち早く新しい技術を盛り込み、より良い製品をお客様に提供していきたい」と述べた。