最後に、審査員からそれぞれ講評があった。Ken Okuyama Design代表の奥山清行氏は、「審査をしていて、とてもインスパイアされた。物に神が宿る、という考え方をすれば、皆さんの仕事は神の宿る祠(ほこら)を作ること。非常に重い仕事ですが、これからも共に良い物を作っていきましょう」とコメント。日経BP社「NIKKEI DESIGN」編集長の下川一哉氏は、「とても楽しい審査会でした。皆さんの作品はどれも、携帯が抱えている問題点をきっちりと把握し、デザインという方法で解決しているものだった」と感想を述べた。
GKデザイン機構代表取締役社長の田中一雄氏は、「皆さんが持っているフレッシュで質の高いデザインの心というものをこれからも益々伸ばしていって、デザインの世界を広げていってください」と激励。杉山デザイン研究所代表の杉山和雄氏は、「プロのデザイナーの方は、アイデアを修練させて形にしてゆく力に長けていると感じた。学生の方の作品には、これからの携帯電話がどうあらねばならないか、という点に関しての新鮮なアイデアにあふれていた」と語った。
会場には受賞作品のモックアップが展示された。また、表彰式後には懇親会が開かれ、受賞者たちは一様に緊張から解放された面持ちで会話に花を咲かせていた。