日本HP イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューション統括本部 コンシューマ・マーケティング部 部長 徳永信幸氏

続いて、日本HP イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ・ウェブソリューション統括本部 コンシューマ・マーケティング部 部長 徳永信幸氏が、新製品を紹介した。

プリンタがネットにつながっていないことが多い。そのため、まずはネットにつなげることを重視し、無線LAN対応を促進。そこでHPのプリンタ新製品のコンセプトを「タッチ&ワイヤレス」とした。加えて、全モデルで独立インク搭載、2007年から進めてきたWebを快適にプリントできるソフトの同梱、さらに一部の機種はオンラインフォトサービスに対応させた。

"タッチ"については、まずエントリーモデルB109N、B109Aのディスプレイ横にあるタッチフレームを説明。指で触ることで操作できるようにしている。上位モデルC309G、B209Aでは、さらにタッチスクリーンを採用しており、タッチ以外のボタンは電源ボタンのひとつだけと、すっきりとしたデザインになっている。

タッチ&ワイヤレスに加え、独立インクやWeb印刷にもこだわっている

タッチにより直感的な操作が可能になっただけでなくボタンの数も削減しシンプルなデザインとなった

新機種4機種中3機種が標準で無線LAN対応に。しかも最上位機種C309Gはインターネットに接続するため、高速なIEEE802.11nに対応

無線LANでは、新製品4モデル中3モデルに標準搭載。特に、上位モデルC309GはIEEE802.11nに対応している。実はPCからのプリントでは、IEEE802.11gもIEEE802.11nもほとんど変わらない。しかし、C309GはSnapfishに対応し、メモリーカード内に保存されている写真をPCがなくてもそのままC309Gからアップロードできるほか、インターネットに保存した写真をそのまま印刷できる機能を持っている。このインターネット接続を快適に行うため、高速なIEEE802.11nをサポートしているのだ。またWPSに対応することで、ボタンひとつで簡単に無線LANを設定可能となっており、初心者にも扱いやすくした。

さらに価格にもこだわった。年末商戦に向けたインクジェットプリンタの市場平均価格は20,000円強。しかし、HPは主力商品を10,000円台半ばにすることで、無線LANの普及を促進していくとした。

無線LANの普及を目指し、低価格化を推進

新機種4機種と既存機種1機種の合計5機種で秋冬商戦に挑む

インクは全モデルで独立インクを採用。一体型のインクカートリッジは取替えがラクな反面、使い切ったインク以外も変えないといけないため、高くついていた。独立インクでは、使い切ったインクのみを交換すればよいため印刷コストを約3割削減できたのだ。

Webプリント用には、2007年秋から標準添付し好評なソフト「HP Smart Web Printing」を今回の新製品にも同梱。Webで必要な部分だけ切り抜いて印刷したり、複数のWebサイトから必要な部分を集めて1枚にまとめてプリントしたりできるため、インクや用紙が節約できる。

秋冬は今回発表した4機種に既発売のFAX対応モデルC309Aを加えた5機種をラインアップしているとした。

最後に、日本HP イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ&ウェブソリューション統括本部 統括本部長 竹田芳浩氏が販売戦略を説明した。2008年秋にはリピート購買の促進と購買層の拡大を目指し、インクを求めやすい価格にし、入手しやすいよう改善した。プリンタの取り扱い店舗は目標の5倍となった。2009年秋は「強化・充実」を挙げ、この販売戦略をさらに推し進めるとした。具体的には、プリンタの取り扱い量販店において、一部機種しか展示していない量販店で製品数を拡大させたり、HPのプリンタとPCをセットで展示することなどで、ブランド力を高めていくとした。

販売戦略を説明する日本HP イメージング・プリンティング事業統括 コンシューマ&ウェブソリューション統括本部 統括本部長 竹田芳浩氏

2009年は強化・充実をテーマに取り扱い店舗を増やしていくとのこと