最近よく耳にするノートブックPC向けプロセッサの新しいキーワード「CULV」。今回は、そのCULVプロセッサを搭載したレノボ・ジャパンの「IdeaPad U350」で、CULVノートブックの魅力に迫ってみたいと思う。
そもそもCULVがなんであるのかを解説しておこう。まずCULVの名称は、Consumer Ultra Low Voltageの頭文字をとったもの。わざわざ「Consumer」というキーワードが付いているのは、これまでのULVプロセッサがその付加価値のために高価だったことに対し、今回のCULVプロセッサはもっと広いユーザーに向けた比較的コストが抑えられた製品であることを示している。
とはいっても現在、低コストというキーワードでまず頭に浮かぶのはNetbook(ネットブック)であり、Atomプロセッサだろう。CULVのプロセッサはAtomと被るものではなく、Core 2 DuoやCore 2 SoloといったCore 2ブランドの製品である。つまり、パフォーマンスではAtomのひとつ上のセグメントをターゲットとしている。
今回のIdeaPad U350も、ラインナップの実売価格を見ると最も安価な29633DJで6万円台、最上位の29633GJ(Office付きモデル)でも11万円台と、同社のネットブック「IdeaPad S」シリーズの上の価格帯であり、それでいて同社のThinkPadよりは下の価格帯に位置している。
ブランド | Atom | Core 2(CULV) | Core 2 |
---|---|---|---|
価格 | 5万円前後 | 10万円前後 | 15万円前後~ |
性能 | 最低限 | 必要十分 | 高性能 |
消費電力 | 低い | 低い | 普通 |
サイズ | 超コンパクト | コンパクト&スリム | 比較的大型 |
CULVプロセッサは低消費電力であるため、スリムかつコンパクトな製品デザインが可能となる。IdeaPad U350もスリムなデザインが特徴だ。厚さは最薄部で17mmと、IdeaPadシリーズ、ThinkPadシリーズを含む同社現行モデルのなかでは最も薄く、鞄への収まりも良い。
液晶ディスプレイは13.3型ワイドで、解像度は1,366×768ドットだ。ネットブックでも最近になって1,366×768ドットモデルが登場してきたものの、13.3型ワイドというひとつ上の表示面積は、PCを使いこなしていくなかで不満を感じさせない大きさだ。質量は約1.6kgとネットブックには敵わないものの、13.3型ワイドというサイズから見れば十分に軽量だ。モバイルに重要な薄さと軽さを兼ね備え、それでいて13.3型ワイドという大きな画面で操作ができる。ネットブックよりも本格的にモバイルしたいユーザーに最適なサイズと言えるだろう。